大塚製薬 経口タイプの抗がん剤 ECから製造販売承認を取得

大塚製薬は9月19日、成人の急性骨髄性白血病の治療に使われる経口タイプの抗がん剤「イナコビ」について、欧州委員会(EC)から製造販売承認を取得したと発表した。各国で順次販売する。
同社の注射で投与する抗がん剤「ダコジェン」を経口剤にした。がん細胞の増殖を抑制し、機能を回復させる効果がある。注射の投与は通院治療ととなるが、経口剤は在宅治療が可能で、患者の負担が減らせると期待される。

ASEAN 9/19 南シナ海で初の合同演習開始 対中国で結束

東南アジア諸国連合(ASEAN)の各国軍は9月19日、南シナ海でASEANの枠組みとして初めてとなる合同演習を開始した。「ASEAN連帯演習」と名付け、23日まで続ける。南シナ海で一方的に軍事拠点化を進める中国に対する、ASEANの組織の結束を示す。2023年のASEAN議長国のインドネシアが開催を主導した。

23年地価回復 地方圏も 全用途平均1.0%上昇 2年連続のプラスに

国土交通省は9月19日、2023年の基準地価を公表した。住宅地や商業地など全用途の全国平均が前年比1.0%上がり、2年連続のプラスだった。これは全国2万1,381地点の地価動向を調べたもの。
住宅地の全国平均は前年比0.7%伸びた。商業地は1.5%上がり、いずれも2年連続の上昇となった。地方圏も全用途平均、住宅地、商業地がそれぞれプラスに転じた。
三大都市圏の全用途平均は2019年の2.1%から2.7%に伸び率が拡大。地方圏は2029年のマイナス0.3%からプラス0.3%まで戻した。とくに住宅地は31年ぶりにプラスとなった。

8月パソコン国内出荷台数12%減の43.8万台 5カ月連続の減少

電子情報技術産業協会(JEITA)によると、8月のパソコン(PC)国内出荷台数は前年同月比12%減の43万8,000台だった。国内出荷台数が前年同月を下回るのは5カ月連続。種類別ではノートPCが11%減の37万台、デスクトップPCが16%減の6万8,000台だった。法人と個人向け両方で減少傾向が続いている。
全体の出荷金額は9.4%減の518億円だった。7月に続き前年同月を下回った。

ホンダ 東レとナイロン6樹脂の水平リサイクルの実証開始

ホンダと東レは9月19日、使用済み自動車(ELV)から回収したナイロン6樹脂の水平リサイクルに関する共同実証を開始したと発表した。実証機関は2023年7月〜2026年3月の予定。この実証は環境省の脱炭素型循環経済システム構築促進事業の認定を受けており、樹脂処理量500トン/年規模のパイロット設備の導入と実証を行い、2027年ごろの実用化を目指す。

大谷翔平が右肘じん帯手術 24年は打者専念 25年二刀流復帰

米大リーグ・エンゼルスは9月19日(日本時間20日)、大谷翔平投手(29)がロサンゼルス市内のカーラン・ジョーブ・クリニックで右肘じん帯の手術を受けたと発表した。執刀医は前回の手術(通称トミー・ジョン手術)と同じニール・エルトラッシュ医師。同医師は大谷について「完全な回復を期待している。2024年の開幕に制限なく打撃を行う準備ができており、2025年には投打両方でプレーすることができる」と太鼓判を押した。

スズキ マレーシア企業に二輪車部品の供給契約 24年前半から

スズキ(本社:静岡県浜松市)は9月15日、マレーシア企業KMSB Motors Sdn.Bhd.(所在地:クアラルンプール、以下、KMSB)との間で、二輪車生産用部品の供給契約を締結したと発表した。KMSBはスズキブランドの二輪車をマレーシアで生産販売しているスズキマレーシア社の親会社、AFY Mobility Industries Sdn.Bhd.のグループ企業。
KMSBは今後、独自の二輪ブランド「AFAZ」を立ち上げる計画。スズキはAFAZブランドの110〜150cc機種用のエンジンや車体関連部品を2024年前半より順次供給する予定。

中国の8月日本産水産物輸入70%減の約30億円にとどまる

中国税関総署によると、中国が8月に日本から輸入した魚類など水産物は前年同月比70%減の2,074万ドル(約30億6,000万円)にとどまった。減少率は7月の33%から拡大し、2020年8月(75%)以来の大幅減となった。
東京電力福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出を受け、中国が日本産水産物の全面輸入禁止措置によるもので、その影響は加速している。

塩野義コロナ治療薬 重症化リスクの患者にも抑制効果

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は9月19日、同社の経口投与タイプの新型コロナウイルス治療薬「ゾコーバ」が重症化リスクの高い患者にも抑制効果があることを確認したと発表した。ゾコーバは軽症や中等症の患者向けの経口治療薬で、重症化リスクの高い患者への効果は示されていなかった。
今回行った臨床試験(治験)で、別の薬で十分な効果が得られなかった患者にゾコーバを投与したところ、67%の患者でウイルス量が基準値以下まで下がったという。ゾコーバを21人の患者に1日1回、5日間投与した結果、14人のウイルス量が基準値以下となり、6日目までにすべての患者の症状が改善し、重症化したり死亡したりした患者がいなかったとしている。
また、別の治験で息切れ、集中力や思考力の低下といったコロナ後遺症を1年以上にわたり抑える効果があることも確認したと発表した。