日本製鉄 高炉水素還元技術の試験炉でCO2排出量22%削減を確認

日本製鉄は8月4日、東日本製鉄所君津地区の水素還元試験炉(内容積12㎥)で、世界最高水準となる高炉本体からのCO2排出量を22%削減する効果を確認したと発表した。さらに2023年内をめどに、30%以上のCO2削減を目指した試験を予定している。これらの実証試験を重ね、大型高炉でのSuper COUSE50技術(CO2排出量50%以上削減)確立の早期化に取り組んでいく。

立命館大学 日本マイクロソフトとDX人材育成で連携 学内に拠点

立命館大学は8月3日、日本マイクロソフトとデジタルトランスフォーメーション(DX)人材の育成などに関する連携協定を結んだと発表した。2024年に、大阪いばらきキャンパス(所在地:大阪府茨木市)内へ日本マイクロソフトの拠点を設置し、クラウド技術の活用やスタートアップ育成などで支援を受ける。

在留資格ない子どもに特別許可 政府 一律強制送還から救済措置

斎藤健法相は8月4日、日本で生まれ育った在留資格がない外国人の子どもについて、家族に重大な犯罪歴がないなど一定の条件を満たせば「在留特別許可」を付与すると発表した。対象は数百人規模になる見通し。
改正出入国管理法が今年の通常国会で成立。難民審査中でも、申請が3回目以降なら強制相関が可能になった。ただ、日本でしか暮らしたことのない子どもが、親とともに送還される可能性があるため、一定の救済策を講じるもの。
出入国在留管理庁によると、強制退去処分が出ても帰国を拒む外国人は2022年末に4,233人で、そのうち日本で生まれ育った18歳未満の子どもは201人いる。政府はこの201人の少なくとも7割に在留特別許可を出す方針。

シャープ4〜6月期 営業赤字に転落 液晶パネルの販売不振響く

シャープ(本社:大阪府堺市)が8月4日発表した2023年4〜6月期決算は、本業のもうけを示す営業利益が70億円の赤字(前年同期は61億円の黒字)に転落した。液晶ディスプレー事業のパソン向けパネルなどの市況低迷が響いた。また円安が進み、海外で生産する家電の国内販売への打撃となった。売上高は前年同期比3.7%減の5,412億円、純利益は同79.5%減の55億円だった。

花王 中国での紙おむつ生産終了 構造改革費用600億円計上へ

花王(本社:東京都中央区)は8月3日、中国・合肥工場(所在地:安徽省合肥市)で手掛けている紙おむつ「メリーズ」の生産を同日付で終了したと発表した。2023年12月期に、これに伴う構造改革費用600億円を計上する。
同社は2009年に中国で紙おむつの販売を開始。2012年に合肥工場が稼働、通気性や肌触りの良さで消費者に支持されシエアを拡大した。だが、ここ数年は現地企業の品質が向上し、シェアが低下し事業採算が大きく悪化していた。

なでしこJ ベスト8へ進出 ノルウェーを3−1で撃破

サッカーの女子ワールドカップ(W杯)オーストラリア・ニュージーランド大会で、日本代表「なでしこジャパン」は8月5日、決勝トーナメント1回戦でノルウェーに3−1で勝ち、ベスト8進出を決めた。なでしこジャパンのベスト8進出は準優勝した2015年のカナダ大会以来、2大会ぶり。11日に行われる準々決勝の対戦相手は、6日行われるスウェーデンー米国戦の勝者だ。2011年ドイツ大会以来の頂点を期待したくなる戦いぶりだった。

7月もトヨタ「ヤリス」が首位 EV首位は日産「サクラ」

日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)のまとめによると、7月の車名別新車販売でトヨタ自動車の小型車「ヤリス」が、前年同月比1%増の1万8,854台で首位だった。同車の首位は2カ月連続。2位はホンダの軽自動車「N-BOX」で5%増の1万7,919台。3位はトヨタの「カローラ」で2%減の1万2,792台。電気自動車(EV)では日産自動車の軽EV「サクラ」が首位で、販売台数は3,174台だった。乗用車全体に占めるEVの割合は2%にとどまっている。

コスモ石油などの国産SAF大規模製造が東京都の事業に採択

コスモ石油、日揮ホールディングス(HD)、レボインターナショナルの3社は8月3日、東京都の廃食用油回収促進に係る事業に、3社の日本初の国産SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)大規模製造に向けた共同提案が採択されたと発表した。
当面3社がコスモ石油堺製油所で建設中のSAF大規模製造実証設備において、都内各所から回収した廃食用油がプラントで受け入れ可能か、サンプル調査を実施する。具体的には天かすなどの不純物、水分、金属分の濃度等が受け入れ許容範囲内となっているか確認を行う。
3社は今回の東京都の採択事業を弾みとして、SAFのサプライチェーン構築に向けた事業展開を加速させるとともに、2025年に国産SAFを供給できる体制を整えていく。

関西の23年度設備投資計画11%増 2年連続増 政策投資銀行調べ

日本政策投資銀行関西支店の調べによると、関西2府4県の全産業の2023年度の設備投資計画は前年度実績比11%増の1兆2,425億円の見通しだ。増加は2年連続。業種別にみると、製造業が12%増の4,675億円。非製造業は11%増の7,750億円。2025年の大阪・関西万博やインバウンド関連の投資が集中する運輸(52%増)や不動産(39%増)などで増加が目立つ。人手不足に伴う省力化投資や都心部の再開発案件が全体を押し上げている。