カネカ 新型コロナ, インフルエンザ同時抗原検査キット販売開始

カネカ(本社:東京都港区)は6月14日、新型コロナウイルス抗原とインフルエンザ抗原を1回の検体採取で検査できるキットの製造販売承認を取得し、体外診療用医薬品として5月31日より販売開始したと発表した。希望小売価格は1万9,800円(検査10回分)。同キットは鼻咽頭ぬぐい液または鼻腔ぬぐい液中に含まれる両ウイルス抗原の有無を、約10分の短時間で高い精度で判定できるという。

東亜建設 フィリピン・カビテ州の洪水リスク低減工事を受注

東亜建設工業(本社:東京都新宿区)は6月14日、フィリピンのイクイ・パルコと共同企業体(JV)を組み、同国公共事業道路省より、マニラ首都圏南方に位置するカビテ州で進められる洪水対策プロジェクトを受注したと発表した。受注金額はJV全体で約120億円。工期は約39カ月。
今回受注した工事は日本政府の円借款により進められるもので、サンファン分水路(2.4km)、マリマンゴ分水路Ⅰ(0.5km)、マリマンゴ分水路Ⅱ(0.4km)を建設し、カビテ州産業地域の洪水リスクを低減する。2026年完成予定。

東京工業大 土星の衛星に多量・高濃度のリン発見 生命育む可能性

東京工業大学の関根康人教授らのグループは、土星の衛星「エンセラダス」(直径約500km)の地下にある海から噴出される水にリンが多く含まれることを発見した。リンはDNAや細胞膜をつくるのに必要で、地球の生命に似た生命が育まれている可能性もあるという。研究成果が6月15日、英科学誌ネイチャーに掲載された。
米航空宇宙局(NASA)などの土星探査機「カッシーニ」に搭載された分析機で、衛星の地下海から噴出する微粒子を解析した。その結果、リンの濃度が地球の海水と比べて数千〜数万倍であることが分かった。リンが高濃度で存在する場所を地球外で見つけたのは初めて。

5月三大都市圏のバイト時給2.4%上昇 飲食と深夜帯に求人旺盛

リクルートがタウンワークなどの掲載情報をまとめた、5月の三大都市圏(首都圏、東海、関西)のアルバイト・パート募集時平均時給は、前年同月比27円(2.4%)高の1,150円だった。新型コロナウイルス感染症法上の「5類」移行により、飲食店の営業時間が広がり、深夜帯の求人が旺盛だった。訪日外国人客の増加を見込んだ求人意欲も反映した。
職種別では飲食店など「フード系」が1,111円と56円(5.3%)上昇し、3カ月連続で過去最高を更新した。「販売・サービス系」でコンビニスタッフが35円(3.5%)高、「アパレル販売」が42円(4.1%)高となった。観光ホテルの「製造・物流・清掃系」は34円(3.0%)上昇し1,154円となった。

UNHCR 増え続ける世界の避難民 推計1億1,000人に 初の1億突破

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は6月14日、紛争や迫害で自国外へ逃れた難民や国内避難民などの総数が、6月5日時点で1億1,000万人に達したとの推計を発表した。世界の避難民は過去最多の更新が続いており、2022年2月に始まったロシアの軍事侵攻を受けるウクライナはじめとして、初めて1億人を突破。2023年に入り、さらに膨らんでいる。グランディ難民高等弁務官は、日本に対し難民の受け入れ拡大を求めている。

クボタ コンバインも無人自動運転 主要農機を無人自動化

クボタ(本社:大阪市浪速区)は6月14日、無人で自動走行するコンバイン「アグリロボコンバインDRH1200A-A」を2024年1月に国内で発売すると発表した。まず国内で販売し、年間50台の販売を見込む。価格は約2,200万円からと、従来機種と比べ20〜30%高い。
同社はすでにトラクターと田植機は無人自動運転を実現しており、今回のコンバイン投入で、主要農機で無人自動運転機種が出揃うことになる。これによりヤンマーホールディングスや井関農機など同業他社に先行する。
無人自動運転コンバインは、レーザー光を使ったセンサーと、人工衛星からの位置情報を使って自動走行する。機体の前後左右に設置したAI(人工知能)カメラで障害物も検知する。リモコンで遠隔操作して運転を止めることも可能という。

関西エアポート 国際線旅客数は9月までにコロナ前の7割まで戻る

関西国際空港、大阪(伊丹)、神戸の関西3空港を運営する関西エアポートは6月14日、2023年9月までに1カ月あたり国際線旅客数が、新型コロナウイルス禍前の2019年比で7割の水準まで戻るとの見通しを発表した。落ち込んだ航空需要が回復し、新規路線の就航も進み、インバウンドが増加傾向をたどるとみている。

新型ホンダジェット商品化 米本土をノンストップで横断飛行

ホンダの航空機事業子会社、米国ホンダエアクラフトカンパニー(HACI、本社:米国ノースカロライナ州グリーンズボロ市)は6月13日(現地時間)、新しい小型ジェット機を商品化すると発表した。これは同社が製造する「ホンダジェット」の新シリーズ。
この新型機は最大11人乗り(乗客は9〜10人)で、最大航続距離は2,625マイル(約4,862km)。米国本土をノンストップで大陸横断飛行できる世界初の軽量ジェット機として設計する。また、一般的な小型ジェット機と比較して最大20%、中型ジェット機と比べて40%以上優れた燃料効率を実現するとしている。

1〜5月「人手不足」倒産56件 人件費高騰で前年同期比2.4倍

東京商工リサーチのまとめによると、1〜5月累計の「人手不足」関連倒産は前年同期比2.4倍の56件に上っている。要因別件数をみると、最多が「求人難」の22件(前年同期比57.1%増、構成比39.2%)で、2年連続で前年同期を上回り、2020年(25件)以来、3年ぶりに20件台に乗せた。次いで「人件費高騰」が21件(前年同期ゼロ、構成比57.5%)で、調査を開始した2013年以降で初めて20件台に乗せた。また「従業員退職」が13件(前年同期比44.4%増)で、4年ぶりに前年同期を上回り、2年ぶりに2ケタに乗せた。
経済活動が本格的な再開に動き出しても、コロナ禍で流出した人材が戻らず、人手不足が一気に顕在化した。新規採用が進まない「求人難」に加え、人材確保と定着率アップのための人件費上昇が資金繰り悪化を招き、「人件費高騰」の増加ぶりが際立っている。