トヨタ 22年度の世界販売960万台で過去最高, 生産も過去最高

トヨタ自動車は4月27日、2022年度の世界販売台数が2021年度と比べて1%増の960万9,782台だったと発表した。過去最高だった2018年度(954万台)を上回った。新型コロナウイルス禍からの経済回復に伴い、アジア地域が需要を牽引した。また世界生産も、半導体不足が喧伝され生産への支障が懸念されていたものの、6.5%増の913万9,782台に上り、2016年度(907万台)を超え過去最高だった。世界生産が前年度を上回るのは2年連続。

大型連休 関西空港・国際線利用者 コロナ前の約5割に回復

関西空港を運営する関西エアポートによると、大型連休(4月28〜5月7日)の期間中、同空港国際線の利用者は37万7,300人(出発19万4,000人、到着18万3,300人)で、1日あたりの利用者は新型コロナ感染拡大前の2019年の49%まで回復する見通し。
行き先を方面別にみると、韓国が最も多く、次いで東南アジア、台湾の順となっている。国際線の出発のピークは5月3日、到着のピークは5月6日と予想されている。

横河電機 サウジで海水淡水化プラント向け制御システム受注

横河電機(本社:東京都武蔵野市)は4月25日、子会社のヨコガワ・サウジアラビア(本社:ダーラン)が、サウジアラビア海水淡水化公社の建設する、日量100万㎥の造水量を誇る世界最大規模の逆浸透膜法海水淡水化プロジェクト「One Million Project」向け制御システムを受注したと発表した。受注元はサウジアラビアの建設会社Saudi Services for Electro Mechanic Works(サウジ・サービシス・フォー・エレクトロ・メカニック・ワークス)と総合水事業会社のMetito Sauji Arabia(メティト・サウジアラビア)の共同企業体。
同プロジェクトはサウジアラビア東部のペルシャ湾に面した都市ジュベイルに位置する既設の蒸発法海水淡水化プラントを、逆浸透膜法海水淡水化プラントに置き換えるもの。これによりプラント寿命を延ばし、新設するよりも低い環境負荷でプラントを建設する。

東レ 香港の大型海水淡水化プラント向けに逆浸透膜を受注

東レ(本社:東京都中央区)は4月25日、中国・香港特別行政区のチョンクワンオウ海水淡水化プラント向けに、逆浸透(RO)膜を受注したと発表した。同プラントは香港では初の大型海水淡水化プラントとなり、造水量は13.5万㎥/日で、香港における飲料水の約5%を賄う。プラントの完成および稼働開始は2023年末を予定。造水量は将来的に27万㎥/日の規模に拡張する計画。
東レのRO膜の累計出荷数量は、世界全体で数量ベースで1億500万㎥/日に上っており、生活用水換算で7.3億人相当の需要を賄う量に相当するまでに拡大している。

JRバス東北 福島で「水素燃料バス」運行開始 脱炭素で

ジェイアールバス東北(本社所在地:宮城県仙台市)は4月25日、福島市と川俣町を結ぶ福島駅東口ー川俣高校前の路線で、水素で走る燃料電池バスの運行を開始した。導入した車両はトヨタ自動車の燃料電池バス「SORA」1台。上下線で平日は5本、土、日曜日は4本程度運行する。環境省や福島県の水素関連の補助金を活用する。水素バスにより、年間約27トンの二酸化炭素(CO2)削減を見込み、脱炭素の一助とする。

ホンダ TSMCと半導体の安定調達へ協業 異例の直接協議

ホンダ(本社:東京都港区)は4月26日、半導体大手の台湾積体電路製造(TSMC)と車載半導体の調達で協業したと発表した。ホンダは2022年、半導体の調達が滞り、国内の一部工場で生産に支障が出て、自動車の想定外の減産を余儀なくされた。この経験を踏まえ、従来の部品メーカーを通じてではなく、TSMCと直接協業することで安定的な半導体の仕入れを目指す。

日本の人口 2070年に約8,700万人に, 高齢化率38.7歳, 少子化加速

国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、日本の人口は2070年には現在のおよそ7割にあたる約8,700万人まで減少し、高齢者の割合は39%近くになる見通しだ。これは2020年の国勢調査をもとに外国人を含め推計したもの。少子化のスピードは一段と早まり、1年間に生まれる子どもの数は、前回の推計よりも3年早い2043年に70万人を下回るとしている。
推計によると、2020年の1億2,615万人から2056年に1億人を割り込み、2070年には8,699万6,000人に減少する。平均寿命は、2020年の男性81.58歳、女性87.72歳から、2070年には男性が85.89歳、女性が91.94歳へそれぞれ延びる。65歳以上の人口の割合=高齢化率は、2020年の28.6%から2070年には38.7%まで上昇するとしている。

ホンダ 25年以降に軽・小型EVで新車種, 北米では中大型EV発売

ホンダ(本社:東京都港区)は4月26日、電気自動車(EV)事業戦略を発表し、国内で2026年までに4車種を投入することを明らかにした。2025年に軽自動車「N-ONE」ベースのEVを、2026年には多目的スポーツ車(SUV)を含む小型EVの2車種をそれぞれ発売する。北米では2025年に独自のEVプラットフォーム(車台)を採用した中大型EVを発売する。
ただ、2040年に世界ですべての新車販売をEVと燃料電池車(FCV)にし、2030年に年間で200万台超のEV生産を目指すとする従来の目標数字は変更せず、据え置いた。

ispace 民間初の月面着陸に失敗 燃料切れで十分に減速できず 

宇宙スタートアップのispace(マイスペース)は4月26日、月面着陸船の月への着陸について、「着陸船の状態確認は困難と判断した」と発表した。この結果、成功すれば民間企業として世界初の快挙との期待があった月面着陸は失敗に終わった。
月面着陸失敗の原因について、着陸船は月面に対して垂直になり、最終着陸体制となったが、途中で想定以上に燃料を過剰に消費し、減速に使う燃料がなくなり、降下速度が急速に上がった後、通信が途絶えたことが判明した。
同着陸船は2022年12月に米スペースXのロケットで打ち上げられ、宇宙空間を4カ月半航行して月に到着。順調にいかべ26日午前1時40分ごろにソフトランディングし、着陸する予定だった。

経産省 次世代国産半導体ラピダス新工場に2,600億円を追加支援

西村康稔経済産業相は4月25日、次世代半導体の国産化を目指すラピダスが北海道に建設する新工場に対して、経済産業省が2,600億円を追加支援することを決めたと発表した。2022年度の第2次補正予算に計上した半導体支援事業から支出する。この結果、ラピダスに対する支援額はすでに決めた補助額と合わせ計3,300億円に上る。2023年度の実施を予定。次世代半導体の量産に向けて計5兆円規模の投資が必要とされる。
ラピダスは2022年、トヨタ自動車やNTTなどの出資を受けて設立。すでに北海道千歳市に製造拠点を設けることを発表している。