23〜24年サンマ漁獲枠25%削減で合意 日中韓など

3月22日から札幌市内で開かれていた日本、中国、韓国など9カ国・地域がサンマの資源管理を話し合う「北太平洋漁業委員会(NPFC)」の年次会合は24日、2023年〜2024年の漁獲上限を約25%削減して年25万トンにすることで合意し、閉幕した。
日本は近年、サンマの歴史的な不漁が続いていることを踏まえ、同会合で漁獲枠の大幅な削減を提案した。ただ、中国などが削減に慎重な姿勢を崩さず、日本が歩み寄る形で折り合いをつけた。

キトラ古墳・石室に3つの壁画を新たに確認 X線で

東京都内で3月23日開かれた文化庁の検討会で、奈良県明日香村のキトラ古墳について、石室の壁をエックス線を使って分析したところ、十二支の「巳(み)」とみられるヘビをかたどった像など3つの壁画が描かれていたことが新たに確認されたことが明らかにされた。
今回十二支の「辰(たつ)」と「巳(み)」「申(さる)」にあたる場所に、顔料の成分とみられる水銀や銅の反応が検出されたという。東京大学の増記隆介准教授は「泥の下にあるものが、よくここまで形として把握できたと思う。キトラ古墳の壁画がどういったものかを考える重要な成果だ」と話している。
キトラ古墳は7世紀末から8世紀初めのころの飛鳥時代に築造されたとされる円形の古墳。40年前(1983年)の調査で石室の内部に極彩色の壁画が描かれていることが分かった、高松塚古墳に続く国内2例目の古墳。

25年万博で関西広域観光推進へEXPO協議会設立

経済団体や自治体などでつくる関西観光本部(理事長:松本正義・関西経済連合会会長)は3月23日、2025年の大阪・関西万博に向け、広域観光を推進する団体「EXPO(エキスポ)2025関西観光推進協議会」を設立した。
同協議会には関経連のほか、近畿2府4県と福井県、三重県、鳥取県、徳島県の10府県、JR西日本、近鉄グループホールディングス、民泊仲介大手の米エアビーアンドビーの日本法人など民間企業6社が参加する。
2025年までの3年間、万博に対応した旅行商品の提案や、関西の魅力をアピールする様々な情報配信に取り組む。

神戸大 絶滅したはずの植物 約30年ぶりに発見

神戸大学の研究グループは兵庫県三田市の森で、絶滅したと思われていた植物「タヌキノショクダイ」の仲間を、およそ30年ぶりに発見した。今回確認されたのは大きさ1cmほどの植物「コウベタヌキノショクダイ」で、この植物は2021年5月、同グループが別の植物の調査を行っていたところ偶然見つかり、詳しく解析した結果、分かったもの。
タヌキノショクダイは光合成をせず、キノコやカビなどの菌類から栄養を得て育つという特殊な性質を持っていて、海外ではガラス細工のような美しい花の形状から「妖精のランプ」とも呼ばれている。

滋賀で「ミナミヌマエビ」約100年ぶりに生息確認

京都大学の研究グループによると、滋賀県内の複数の川で「ミナミヌマエビ」が採集され、およそ100年ぶりに生息が確認された。体長およそ2cmの淡水に生息するミナミヌマエビは西日本の河川や沼などに生息しているが、環境の悪化で数が減少。滋賀県では1915年に採集された標本を除いて記録はなく、すでに絶滅したと考えられていた。
草津市にある琵琶湖博物館ではおよそ30匹のミナミヌマエビが展示されていて、水槽の中を泳ぎ回ったり、コケなどのエサを食べたりする様子を見ることができる。ミナミヌマエビの展示は5月14日まで。

三菱ケミカルG 福井県に完全人工光型植物工場

三菱ケミカルグループは3月23日、三菱ケミカルアクワ・ソリューションズ(以下、MCAS)の完全人工光型植物工場「AN(アン)」が販売開始後初めて、福井県おおい町に建設予定の植物工場に導入され、2023年10月より栽培を開始すると発表した。
ANは、MCASがクレオテクノロジー(本社:埼玉県比企郡)と共同開発した完全人工光型植物工場システム。定植した苗が栽培室内を自動で循環しながら成長し、作業者が栽培市内に入らずに収穫まで行うことができるため、菌や異物の混入リスクを低減する。
また、栽培室内の光や気流を制御することで業務・加工用にも対応可能な高品質で丈夫なフリルレタスを、従来の同社完全人工光型植物工場と比較して約3倍にあたる約300g/株以上を播種後45日程度で収穫できるという。今回のAN導入の新植物工場の延床面積は約3,700㎡。

みずほFG インドネシア「Kredivo」に170億円出資

みずほフィナンシャルグループ(FG)は3月23日、みずほ銀行を通じてインドネシアを中心に「Kredivo」ブランドでデジタル金融サービスを提供するKredivo Holdings Ltd(本社:ケイマン諸島)に1億2,500万ドル(約170億円)を出資したと発表した。
Kredivoは、既存銀行の金融サービスが行き届いていない中間層へ、Eコマースなどオンラインでの購買に紐づく後払いサービス(BNPL)を提供する、インドネシアを代表するフィンテック事業者で、同国のBNPLシェアはトップを誇る。

東芝 国内連合の買収案受諾を決議 2兆円で非公開化

東芝は3月23日、日本産業パートナーズ(JIP)などの連合による買収提案を受け入れることを取締役会で決議したと発表した。JIPが7月下旬をめどに、TOB(株式公開買い付け)を実施する。TOB価格は1株4,620円で、買収額は2兆円となる。TOBが成立すれば、東芝は非公開化で上場廃止となる。

文化庁 3/27に京都移転 上京区の新庁舎で業務開始

文化庁は3月27日から京都市上京区の新たに整備された庁舎で業務を開始する。都倉俊一長官など一部の職員およそ20人が京都に移り、先行して移転している地域文化創生本部のおよそ50人とともに、かつての京都府警察本部の本館を改修して整備した新庁舎で業務する。
移転するのは文化庁にある9つの課のうち政策課や文化資源活用課など5つの課。5月15日までに全体の7割にあたるおよそ390人の職員が京都で業務にあたる予定。