英ロールス・ロイス 航空機向け水素エンジン試験に成功

英ロールス・ロイスは11月28日、水素で航空機エンジンを稼働させる試験に世界で初めて成功したと発表した。風力と潮力発電でつくられたグリーン水素を燃料としており、同社は「水素が将来のゼロ・カーボンの航空燃料になり得ることを示すための第一歩」としている。
試験は、英格安航空会社(LCC)大手、イージージェットと共同で英国防省の施設内で行われた。ロールス製AE2100−Aを改造したエンジンを、水素で動かした。

岸田首相 「27年度に防衛費をGDP比2%に」明言

岸田首相は11月28日、防衛力の抜本的な強化をめぐり、鈴木財務相と浜田防衛相を官邸に呼び、2027年度に安全防衛関連費をGDP(国内総生産)比2%にするよう指示した。首相は「防衛力は将来にわたり維持強化する必要があり、安定的に支える財源確保は不可欠」とし、他の予算の歳出削減に加えて、増税も念頭に財源の確保が必要としている。首相が防衛費の具体的な水準を明言するのは初めて。年内に今後5年間の予算規模と財源確保に向けた方向性を決定する。

トヨタ 10月の世界生産・販売は過去最高 海外増で

トヨタ自動車が11月29日発表した10月の販売・生産・輸出実績(レクサス含む)によると、世界生産は前年同月と比べ23%増の77万1,328台、世界販売は23%増の83万2,373台となり、それぞれ3カ月連続で前年同月の実績を上回った。北米での増産が大きく寄与した。この結果、海外生産・販売は10月として過去最高になった。

10月の求人倍率1.35倍 10カ月連続上昇, 失業率2.6%

厚生労働省が11月29日発表した10月の有効求人倍率(季節調整値)は1.35倍で、前月比0.01ポイント上昇した。前月を上回るのは10カ月連続。ただ、これでも新型コロナウイルス禍前の水準には届いていない。一方、総務省が同日発表した10月の完全失業率は2.6%と前月の横ばいだった。
景気の先行指標となる新規求人数は92万4,946人で前月比1.4%増で、新規求人倍率は2.33倍と前月比0.06ポイント上昇した。10月の就業者数6,755万人で、前年同月比50万人増えた。増加は3カ月連続。正規職員・従業員は前年同月比17万人増の3,614万人で、5カ月ぶりに増加した。非正規も2,116万人で同34万人増えた。

飲食業 パートの平均時給 7カ月連続最高を更新中

リクルート(本社:東京都千代田区)は11月28日、飲食業界のアルバイト・パートの時給動向を発表した。前年度比31円と過去最大の引き上げ幅となった最低賃金の影響などもあり、3大都市圏のフード系の募集時平均時給は2022年4月以降、7カ月連続で過去最高金額を更新し続けている。
コロナ禍で横ばいが続いていた分もあってか、職種計と比べて高い増加率となっているが、平均時給としてはまだ他職種よりも低い水準(2022年10月の職種計1,151円、フード系1,088円)にある。このため、人材確保のためには今後も時給引き上げが必要になりそうだ。

日産自 ミニバン初の高速で手放し運転可能 新型セレナ

日産自動車(本社:横浜市西区)は11月28日、ミニバンで初となる高速道路での手放し運転が可能な自動運転機能を搭載した「セレナ」の新型モデルを発表した。2023年初めにもガソリン車、同年春にもハイブリッド車(HV)モデルを発売する。価格はガソリン車が276万円から、HV車が319万円(いずれも税込み)から。
新たに設定する最上位グレード「ルキシオン」には、先進運転支援システム「プロパイロット2.0」を搭載。量販グレードも先行車との距離を保つためにアクセルやブレーキを自動制御する機能を標準搭載する。

冷凍と店内調理の弁当を販売「グリーンローソン」

ローソン(本社:東京都品川区)は11月28日、食品廃棄を減らす新店舗「グリーンローソン」を同日午後、東京都豊島区のJR大塚駅近くに開業すると発表した。売場面積は214㎡(約65坪)。
グリーンローソンは、販売する弁当を冷凍と店内調理のものに限り、廃棄が多い常温の弁当は販売しない。2025年度をめどに100店舗に増やす方針。
「おてがる弁当」(税込み315円)など7品の冷凍弁当を販売する。冷凍弁当は消費期限が最長8カ月と長く、廃棄をほぼなくせるとみている。当初は冷凍のまま販売するが、2023年2月から店舗で解凍し、すぐ食べられる状態でも販売する予定。弁当以外の常温のおにぎりや冷蔵パスタなどは通常通り販売する。専用サイトから事前に予約し、支払いを済ませ、店舗で受け取る。

トラック,バスに自動ブレーキ搭載を義務付けへ

国土交通省は、トラックやバスに歩行者保護のため衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)搭載を義務付ける。2025年9月以降発売の新型車が対象。販売済みモデルも2028年9月以降、義務付ける。車両の後退を周囲に音で知らせるバックアラームも2025年1月から義務化し、歩行者らがトラック、バスの走行中の事故にに巻き込まれるのを防ぐ。道路運送車両法に基づく保安基準を2023年1月に改正する方針。

GSIクレオス 中国事業の収益安定確保へ拠点統廃合

GSIクレオス(本社:東京都千代田区)は11月28日、2022年度中をめどに、中国事業の収益安定確保に向けて拠点の統廃合を行う方針を明らかにした。
①上海事務所を閉鎖し現在、同事務所が担っているマーケティング機能を、GSIクレオス中国社へ移管する。これにより市場情報の把握と営業活動の結びつきをより一層強め、同社を中心とした販売ネットワークの整備・強化に取り組む。②北京分公司の機能を見直し、中国ホビー事業の最重要拠点と位置付け、人材の増強や事業関連情報の集約化を図り、営業体制を強化する。③主にソックス用糸の染色・加工を担う平湖科立思紡織有限公司の人員と機能をGSI中国平湖分公司に集約し、生産効率の向上と経費削減による収益性の改善を図る。