電子情報技術産業協会(JEITA)が1月24日発表した2022年のパソコン(PC)の国内出荷台数は前年比22.6%減の686万9,000台だった。2年連続での減少となり、2007年の調査開始以降で、最低だった2017年に次ぐ少なさとなった。
新型コロナウイルス禍により、2020年にテレワークや教育用など国の政策で需要が伸びたが、2021年以降は反動減が続いているほか、物価高を受け個人消費での買い控えも影響している。
岩谷産業 神戸に水素エネルギーの発信拠点を建設
22年国内粗鋼生産2年ぶり減 4年連続で1億㌧割れ
SBI新生銀行 コンビニATM手数料2/6から無料化
価格転嫁率39.9% 経費の削減58.6% コスト圧迫限界
帝国データバンクはエネルギー、原材料の値上げが相次ぐ中、全国2万7,163社を対象に2022年12月16〜2023年1月5日に、「価格転嫁に関する実態調査」を実施した。有効回答は企業数は1万1,680社、回答率43.0%。
この結果、①約7割の企業で多少なりとも価格転嫁できているが、その転嫁率は39.9%で4割に届いていない②卸売業中心に転嫁進むも医療やサービス、運輸業などでは転嫁は低水準③価格転嫁以外の対応策は自社経費の削減が58.6%でトップ④価格転嫁できない理由:取引企業や消費者からの理解の得られにくさを指摘する企業が多い−などの点が明らかになった。
これにより、コスト圧迫はすでに限界に近づきつつある。とりわけ中小・零細企業の場合、窮状を訴え値上げを要請しても、発注量を減らされることと引き換えになっては元も子もないと判断、強くは求められない事情がある。ただ、その耐える余地はもうほとんど残されていないとする企業が多いようだ。