ペロブスカイト太陽電池のエネコート 新たに55億円調達

曲がる太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」の開発を手掛けるエネコートテクノロジーズ(本社:京都府久世郡久御山町)は7月18日、第三者割当増資で55億円を調達したと発表した。今回、トヨタ自動車傘下のウーブン・キャピタルや三菱UFJキャピタル、INPEX、西松建設などから出資を受けた。
この結果、同社がこれまでに得た資金は公的助成も合わせると100億円を超えている。今後、本格的な生産体制の確立を急ぐとともに、車載用などへの展開を見据えて年内にも小型の太陽電池を発売する。
エネコートテクノロジーズは、京都大学の若宮淳志教授の研究成果などを基に、2018年に創業したスタートアップ企業。

中国念頭に海洋安保で行動計画 太平洋・島サミット閉幕

日本と太平洋の島しょ国・地域による「太平洋・島サミット」は7月18日、首脳宣言をまとめて閉幕した。首脳宣言の主なポイントは①国際秩序について、中国を念頭に武力による一方的な現状変更の試みに強く反対する②気候変動について、太平洋地域の人々の存続に関わる唯一で最大の脅威、影響の緩和のため協力する③解錠安保について、海洋資源の監視、違法漁業の規制などで協力するーーなど。
このため、海洋進出を強める中国を意識し、安全保障面の協力を重視した行動計画も検討する。また、気候変動を巡る技術支援にも注力していく。
同サミットは日本とオーストラリア、ニュージーランドのほか、16の島しょ国・地域が参加。キリバス、フランス領ニューカレドニアを除く14カ国・地域は首脳級が来日、協議した。

花王 コスメ「KATE」で渋谷に7/25ブランド初の旗艦店

花王(本社:東京都中央区)は7月18日、グローバルメイクブランド「KATE(ケイト)」で25日に渋谷で、ブランド初のグローバル旗艦店「KATE TOKYO渋谷サクラステージ店」を、渋谷の新たな次世代型ランドマーク「Shibuya Sakura Stage(渋谷サクラステージ)」にオープンすると発表した。日本のコスメカルチャーを創出・発信し、さらにグローバルで存在感を高めていく。

6月貿易収支2,240億円の黒字 3カ月ぶり 黒字幅は6.1倍

財務省が7月18日発表した6月の貿易統計速報によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は2,240億円の黒字だった。黒字は3カ月ぶり。円安を背景に半導体関連の輸出などが伸び、黒字幅は前年同期比6.1倍となった。
6月の単月の輸出額は前年同月比5.4%増の9兆2,086億円で、増加は7カ月連続。6月の輸入額は同3.2%増の8兆9,846億円で3カ月連続増加した。
2024年上半期(1〜6月)の貿易収支3兆2,345億円の赤字だった。赤字額は前年同期比53.7%減少した。半期ベースの赤字は6期連続。

日揮HD 神戸市にバイオものづくりの研究開発拠点 世界初

日揮ホールディングス(本社:横浜市西区、以下、日揮HD)は7月17日、神戸市のポートアイランドに世界初となるガス発酵によるバイオものづくりの研究開発拠点「バイオプロセス研究所」(所在地:神戸市中央区、通称:JBX)を新設することを決め、8月に研究棟の建設に着工すると発表した。加えて「統合型バイオファウンドリ(R)」事業で協業するバッカス・バイオイノベーション(本社:神戸市)の第三者割当増資を引き受け、協業関係をさらに強化した。
共同で微生物の開発・改良から生産プロセスの開発までをワンストップで手掛ける。これによりこれまで数十年かかっていた微生物の開発から商業化までの期間を1/10以下に短縮し、社会実装に向けた時間とコストを大幅に削減することを目指している。JBXの延床面積は約4,000㎡で、竣工は2025年12月の予定。研究が順調に進む前提で同用地内に2棟目(JBX2)の建設も計画している。

「JPタワー大阪」内の「KITTE大阪」7/31グランドオープン

旧大阪中央郵便局跡地を含む大阪駅西地区で開発が進められている「JPタワー大阪」内の商業施設「KITTE大阪」が、いよいよ7月31日グランドオープンする。同施設は日本郵便(本社:東京都千代田区)、JR西日本(本社:大阪市北区)、大阪ターミナルビル(本社:大阪市北区)、JTB(本社:東京都品川区)、日本郵政不動産(本社:東京都千代田区)が共同開発を進めているもの。
グランドオープンにより114店舗が開業する。一部店舗は8月以降、順次開業する予定。KITTE大阪は「UNKNOWN(アンノウン)」をコンセプトに、まだ広く知られていない日本の「いいもの」や地域の食文化など、日本各地の様々なヒト、モノ、コトが集まり、日本の良さを発見・再認識できる場所を目指す。

パワーエックス マンション共用部にEV急速充電器を設置

蓄電池事業を手掛けるパワーエックス(本社:東京都港区)は7月17日、大規模集合住宅に電気自動車(EV)向けの急速充電器を設置する事業を始めたと発表した。マンションの共用部に設置し、居住する住民だけが利用できるようにする。構造的に1台1台の駐車スペースに充電器を設置することが難しい機械式駐車場がある高級マンションの需要を見込む。
設置事例として同社が費用を負担して、まず森ビルの「六本木ヒルズレジデンス」(所在地:東京都港区)に設置した。最大出力は150KW。10分間の充電で、航続距離で最大150kmの走行が可能という。

関経連会長 万博前売り券「関西財界分460万枚にめど」

関西経済連合会(関経連)の松本正義会長は7月17日、2025年万博での関西の経済界の前売りチケット購入について、企業から「460万枚の購入意向がある」と明らかにした。経済界全体で700万枚を負担する計画だが、このうち関西だけで480万〜500万枚を分担することを想定しており、これに一定のめどがついたとみられる。

ホンダ 充電もできる新型FCV 7/19からリース販売

ホンダ(本社:東京都港区)は7月18日、日本の自動車メーカーが発売するモデルとして初めて、外部から充電可能なプラグイン機能を持つ新型燃料電池車(FCV)「CR-V e:FCEV」を19日から国内販売すると発表した。リース専用で、5人乗りFCVで価格は809万4,900円から。同社4代目となるFCVで、航続距離は621km。
同社は2040年に世界で販売するすべての新車を、排出ガスが出ないEVやFCVなどの”ゼロエミッション車”とする方針を表明している。3代目となるFCV「クラリティ・フューエルセル」は2021年に生産を終えており、今回の新型車は事実上の再参入となる。

三菱地所設計 インドネシアに初の”半屋外型”アウトレット

三菱地所設計(所在地:東京都千代田区)は7月17日、設計を手掛けたインドネシアのアウトレットモール「The Grand Outlet East Jakarta Karawang」(所在地:カラワン県)が同日、グランドオープンしたと発表した。
同施設は三菱地所グループがインドネシアで初めて手掛けるアウトレットモールで、ジャカルタ中心部から高速道路を経由し車で約1時間の立地にある。
約8万8,000㎡の広大な敷地に150店舗が建ち並ぶ。「Shoppinng in Nature」というコンセプトもと、シミュレーションやコンピューテーショナルデザインを駆使して設計した「木漏れ日のような」表情を見せるガラス屋根が日照や気温をコントロールする、熱帯気候の地では稀な快適な”半屋外型”の商業空間を実現している。