インドネシアから世界を狙う フィギュアスケーター辻さん

インドネシアから世界を狙う フィギュアスケーター辻さん
 4月27~29日の3日間、西ジャカルタのショッピングモール「タマン・アングレック」内のスケート場「スカイリンク・ジャカルタ」で開かれたフィギュアスケート大会「スケート・ジャカルタ」で6種目に出場し、全種目で金メダルに輝いたのが辻えりさん(15)だ。
 フィギュアスケートの主要な国際大会は通常、ショートプログラムとフリー・スケーティングの合計点で競われるが、「スケート・ジャカルタ」はこれらとは異なる採点形式を採用。演技の芸術性を競う「アーティスティック」、技の完成度を競う「ジャンプ・アンド・スピン」などユニークな種目が並び、選手は年齢や技術水準別に出場、インドネシア人280人が日頃の練習の成果を披露した。
 ドイツ生まれの辻さんは、フィギュアスケート歴8年。父親の勤務に伴って昨年、インドネシアに移り住んだばかり。週4回、各2時間前後の練習に打ち込んできた。スケートリンク自体の数が少ないため、決して練習環境に恵まれているとはいえない。そのため、一般スケート客に混じって練習することもしばしばだという。
 将来は世界大会を視野に入れ、より高い水準の大会に出場していきたい-と抱負を語る辻さん。日本人の、とりわけ女子のフィギュアスケートレベルは国際的にも高い。そして、駐在先・国の代表として国際大会に出場してくるケースも今日では珍しくなくなっている。数年後、辻さんもそんなケースの一人として、国際大会にデビューする日がくるかも知れない。