成長率が6%を下回っても金融安定を重視 中銀総裁が見解
地元紙によると、インドネシア中央銀行のアグス・マルトワルドヨ総裁はこのほど、これまで経済成長の最低基準とされてきた6%を下回っても、金融の安定を重視しながら経常赤字を是正していく必要があるとの見解を明らかにした。同総裁は、これまでの高成長は民間消費をけん引役とし、輸入を呼び込んだため、貿易収支の悪化を拡大させてきたと指摘。
当面は経常黒字を継続的に出していくことが最大の関心事で、赤字になったとしても10億~20億㌦の範囲にとどまるという状態が理想-との考えを示した。そのうえで、6%の成長率を維持するすることが大事なのではなくて、「私たちは経済を安定化させなければならない。金融システムが安定する限り、年間6%以下の成長率でも構わない」と述べている。