日立製作所は11月26日、同社のiPS細胞大量自動培養装置を用いて、従来の課題を解決できる3次元培養法の自動化技術を新たに開発したと発表した。2次元培養法と3次元培養法をいずれも自動化したことで、ニーズに合わせて心筋細胞などの様々な細胞を自動で大量に製造することができる。この技術は、低分子化合物を用いて培地コストを低減した、iPS細胞の心筋分化培養技術に強みを持つマイオリッジとの共同研究の成果。 普及が期待されている再生医療には大量の細胞が必要。ところが、再生医療等製品の製造における細胞培養は、ほぼ熟練者による手技で行われており、製造できる細胞の数には限りがある。こうした現状に日立はiPS細胞の自動培養装置を開発。2019年3月、GCTP省令の適合に必要な機能を有した、日本初の装置としてiPS細胞大量自動培養装置iACE2を製品化し販売している。