”力”の中国を強くけん制 安倍・ユドヨノ首脳会談
アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議などに出席するため、インドネシアバリ州ヌサドゥアを訪れている安倍晋三首相は10月7日、インドネシアのユドヨノ大統領と約20分間会談した。安倍首相は中国を念頭に「”力”による現状変更の動きを懸念している」とけん制。9日からブルネイで予定されている東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会談を前に、ASEAN加盟国が足並みを揃え必要性を訴えた。とりわけ安倍首相はASEANが一体となった有意義な議論ができるよう、ともに議長国のブルネイを支援していこうと呼び掛けた。これを受け、ユドヨノ大統領は「紛争解決のための軍事力の行使は回避しなければならない」と応じた。
このほか、ユドヨノ大統領はインドネシア中央銀行と日本銀行が二国間為替スワップ協定(BSA)の最大調達額を倍増させる方向で協議を進めていることを「前進があったことは非常に有効だ」と評価。安倍首相も協議の進展を歓迎し貿易投資やインフラ整備でさらに協力を進めていく方針を示した。