英国政府は12月30日、同国製薬大手アストラゼネカと英国オックスフォード大学が開発した新型コロナウイルスのワクチンを承認したと発表した。このワクチンはウイルスベクターと呼ばれるタイプで、新型コロナの遺伝子の一部を、病気を起こしにくい別のウイルスに入れて体内に送り、免疫作用につなげる。このタイプの承認は世界初。2021年1月4日に接種を始める。通常の冷蔵庫で保管できるため、途上国を含めた普及が期待される。
米国製薬大手ファイザーなどが開発した「メッセンジャーRNA(mRNA)」と呼ばれるワクチンタイプが、セ氏マイナス70度前後で輸送・管理し、専用の設備が必要なのに対し、このウイルスベクタータイプは通常の冷蔵庫で保管できるほか、価格も安い。日本政府は、このワクチンを1億2,000万回分(6,000人分)調達する契約を結んでいる。