インドネシア政府が経常赤字改善へ経済対策第2弾発表
インドネシア政府は12月9日、下落傾向に歯止めが掛からない通貨ルピア安の原因となっている経常赤字を改善するため、経済対策の第2弾を発表した。これは経常赤字の縮小に向け打ち出された8月の景気刺激策に続くもの。柱は①輸入時に係る前払い法人税率の引き上げ②輸出企業に付与する輸出目的輸入便宜(KITE)制度の見直し-の2点。ただ、これらの政策について、商社をはじめとする企業にとっては、税務リスクが高まるとの不満の声も出ている。
財務省は関連規定となる財務相令2本を発布した。輸入時の前払い法人税の引き上げは30日後、輸出企業への優遇措置は60日後にそれぞれ施行する。
輸入に係る前払い法人所得税の改定では、携帯電話やパソコンなど完成品の消費財を輸入する事業者の所得税率を2.5%から7.5%に引き上げる。税率変更の対象となるのは、生産過程に組み込まれない物品502種。KITEは輸入関税だけが免除の対象だったが、付加価値税(VAT)と奢侈(しゃし)税も加える。複雑だった従来の手続きを改めて簡素化し、輸出業者が利用しやすくする。