6月25日発表された2020年国勢調査の速報値で、東京電力福島第1原発事故の影響を受けた福島県の12市町村の人口は2015年の前回調査時と比べ6,072人増えたものの、東日本大震災前の2010年調査が20万5,900人からは、まだ6割にとどまっていることが明らかになった。
県全体は前回比4.2%減の183万4,198人。飯舘村、葛尾村、楢葉町、広野町など住民の帰還が進んでいることをうかがわせたが、第1原発が立地する双葉町はいまだ全町民の避難が続きゼロのままだ。住民の避難先の一つで沿岸部のいわき市は、前回調査から1万7,035人減り、市町村別で全国5位の減少となっている。避難者の帰還に加え、除染作業員らの減少が進んだことが要因。