日本貿易振興機構(ジェトロ)のまとめによると、ASEAN主要6カ国(タイ、マレーシア、インドネシア、シンガポール、フィリピン、ベトナム)の上半期(1~6月)の輸出総額は前年同期比26.0%増の7,904億3,800万ドル、輸入総額は同27.0%増の7,405億7,300万ドルとなった。貿易総額は同26.5%増の1兆5,310億1,100万ドルと拡大し、貿易収支は同13.5%増の498億6,500万ドルの黒字へ改善した。
各国別にみると、2021年上半期の輸出がとくに堅調なのはマレーシアとインドネシアで、前年同期比で30%台の拡大となった。マレーシアの輸出をみるとリンギ建てで電気・電子(主に集積回路など)が28.4%増、ゴム手袋は3.1倍に拡大し、パーム油(38.1%増)、石油製品(24.8%増)も拡大している。インドネシアの輸出は石油・ガスが48.0%増、鉱業・同製品が41.2%増となっている。
上半期の輸入で目を引くのはベトナムの拡大で36.3%増となっている。この結果、同国の貿易収支は赤字となっている。主な輸入品目をみると、電話機・同製品51.2%増のほか、プラスチック原料54.0%増、鉄鋼49.3%増、金属類58.6%増、化学原料60.2%増など大幅に拡大している。