ニッケルの国際価格反発 インドネシアの鉱石禁輸で
ステンレスの材料となるニッケル地金の国際価格が反発した。ロンドン金属取引所(LME)の3カ月先物は日本時間1月14日夕方の時間外取引で1㌧当たり1万4400㌦と前週の安値から7%上昇。約3週間ぶり高値を付けた。地金原料である鉱石で2割を生産するインドネシアで12日から鉱石の輸出が禁止されたことが影響した。
ニッケルの国際相場はこれまで供給過剰感からやや軟調に推移していた。今回のインドネシアの禁輸で需給引き締まりの見方が広がり、相場はじりじりと上昇するとみられる。
ニッケル鉱石の4割をインドネシアから調達する日本勢は、現時点では比較的冷静だ。インドネシアは鉱石の輸出で外貨を獲得してきたため、禁輸は長期化しないとの見方もある。ただ、インドネシアの禁輸が長引けば、積み増ししてきた在庫も底をつき、年央から減産の可能性もある。