大阪市立大 プラズマ照射で骨の再生促す実験に成功

大阪市立大学の研究グループは10月22日、骨が欠損した部位に常温、大気圧の条件で生成したプラズマを直接照射すると、骨の再生が促されることを実験で明らかにしたと発表した。骨折などの治療機関の短縮やけがで骨を大きく欠損した場合の、効率的な治療に役立つものと期待される。
同グループは、独自の調整を施したペン型のプラズマ発生装置を開発し実験した。ウサギの尺骨(手首から肘にかけての2本の骨の1本)の途中を1cm切り取り、その部分にプラズマを5分または10分、15分照射した個体と、比較のためプラズマを含まないガスを照射した個体について、骨の再生の経過を比べた。これら4通りの作業を5匹ずつ行った。
その結果、プラズマを10分照射した場合で術後8週間に骨の再生量が最も多く、プラズマを含まないガスの約1.5倍となった。CT画像からは、欠損部分が埋まった様子を確認。低温大気圧プラズマの照射により、骨の再生が促されることを発見した。