厚生労働省が2月1日発表した2021年平均の有効求人倍率は1.13倍と、前年比0.05ポイント下がった。下げ幅は新型コロナウイルスの感染拡大1年目の2020年(0.42ポイント)より縮小したものの、3年連続のマイナスで2014年(1.09倍)以来の水準に落ち込んだ。一方、総務省が同日発表した2021年平均の完全失業率は2.8%で前年から横ばいで、コロナ前の2019年の水準(2.4%)には戻らなかった。
有効求人倍率はコロナ後の底だった2020年秋の1.04倍からは徐々に持ち直しているが、2018年から2019年にかけて1.6倍を超えていた水準にはまだ遠い。完全失業者数は193万人と前年から2万人増え、2年連続の増加となった。
2021年平均の労働力人口は6,860万人と前年から8万人減少した。就業者も9万人減の6,667万人で、いずれも2年連続の減少となった。