自治体アンテナショップ都心で閉店相次ぐ コロナ禍

自治体が地元の特産品や観光地などの情報発信拠点として、都心部に開設したアンテナショップを閉店するケースが相次いでいる。立地場所にもよるが、コロナウイルス禍やネット通販が影響しているとみられる。
一般社団法人、地域活性化センターによると、自治体によるアンテナショップは1990年代半ばに登場。都心部に多く開設され、物販や観光PRを担っていた。
群馬県の「ぐんまちゃん家」(銀座)は2013年度に約58万人が訪れたが、2021年度には来店客が約14万人に落ち込み売り上げも減少。2022年12月に閉店した。北海道美瑛町の「丘のまち美瑛」(有楽町)もコロナ禍で売り上げが激減。運営が困難になり、2022年1月に閉店した。
自治体のアンテナショップは地元の観光資源をはじめとしたPRや様々な情報発信拠点でショップ単体の売り上げ採算だけで判断できない。ただ、来店客が激減し、都心部の恵まれた立地だからこそ高額な賃料が重荷になっていることは否めない。自治体は新たなネット戦略やSNSなどを駆使したPR戦略の見直しを迫られている。