日韓両政府は3月9日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が3月16〜17日来日し、岸田文雄首相との首脳会談を行うと発表した。この会談で元徴用工をめぐる問題の協議と、首脳が毎年相互に訪問する「シャトル外交」の再開を確認する見通し。岸田首相は「両国の関係強化に取り組む機会としたい」と語った。
ただ、韓国政府の今回の元徴用工問題の解決策には、韓国側が日本に債務支払を求める権利「求償権」の放棄が盛り込まれず、将来的に蒸し返されるリスクは消えていない。2015年に慰安婦問題の「不可逆的な解決」を確認した日韓合意を、韓国政府に”ほご”にされた苦い経験があり、今回もその懸念が残る。