1994年にノーベル文学賞を受賞した大江健三郎さんが3月3日死去したと講談社が発表した。88歳だった。
愛媛県出身。東大仏文科在学中に作家デビュー。『飼育』で当時最年少の23歳で芥川賞に選出された。その後も性や政治を主題とした先鋭的な作品を相次ぎ発表し、脚光を浴びた。
反核や障害を抱えた息子との共生をテーマ‐とした小説を数多く発表。また、『ヒロシマ・ノート』『沖縄ノート』など核問題などについても積極的に発言し、話題を集めた。
代表作に1967年刊行の『万延元年のフットボール』『個人的な体験』『持続する志』『死者の奢り』『われらの時代』『洪水はわが魂に及び』『同時代ゲーム』などがある。