「奈良のシカ」京都府, 三重県のシカ流入し交配進む

奈良教育大学、福島大学などの研究チームは2月20日、国の天然記念物「奈良のシカ」(ニホンジカ)の血縁関係を調べた結果、奈良市外のシカが山間部などに流入し、交配が進んでいることが分かったと国際学術誌に発表した。地球温暖化に伴い冬を越す個体が増え、生存や繁殖のためにえさを求め行動範囲が広がったことが要因としている。京都府や三重県などの地域のシカが進出しているという。
奈良公園周辺の「保護地区」と、その周囲に広がる奈良市の山間部の「管理地区」双方のエリアのおよそ170頭の体の一部やフンなどを集め、遺伝子の配列を調べた。