静岡地方裁判所で5月22日、袴田巌さんの再審、やり直し裁判の検察の求刑と弁護側の最終弁論が行われた。検察は死刑を求刑した。無罪が言い渡される公算が大きいとみられる中で、検察は新事実がないまま有罪主張にこだわり、極刑を求めた。
検察は論告で「4人を殺害した犯人は袴田さんだと認められる」「強固な殺意に基づいた極めて冷酷で残忍なもの」などと説明。検察の論告を受け、弁護側は「検察側はまた冤罪事件をつくろうとしている」と強く批判した。
判決の言い渡しは9月26日に行われる。死刑囚に対する再審公判での死刑求刑は戦後5件目。過去の4件はいずれも無罪判決が出ている。