環境省の専門家部会は7月8日、鳥獣保護管理法を改正し、市街地での銃猟が可能となる要件を条件付きで緩和する対応方針をまとめた。
法改正により①住宅街で大型獣による人身被害の恐れが生じている場合②建物内にクマが入り込んだ場合③住宅街で箱罠(わな)を使ってクマを捕獲した場合ーに、銃による殺処分を可能とする。ただ、現場で対応する自治体職員や捕獲者の負担が増すことを懸念する声も上がっており、捕獲命令系統の整備や、捕獲・銃猟者の人材育成も課題となる。
全国でクマによる人身被害が相次いでいる中にあっても、現在は住宅密集地などでの銃猟は原則禁止されており、警察官職務執行法に基づき、警察官が命じた場合などに限られている。