国土交通省によると、全国の病院や避難所など約2万5,000の重要施設のうち、接続する上下水道管がいずれも耐震化されている施設はわずか15%にとどまることが緊急点検で分かった。上下水道事業を担う自治体などの財政逼迫で、耐震化が進んでいないことが要因。
今回の緊急点検は、能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県珠洲市、輪島市など6市町を除く全国約5,300の上下水道事業者を対象に実施。災害時に拠点となる重要施設(災害拠点病院、避難所、警察署、消防署、県庁、市役所など)の3月時点の耐震状況を調べた。その結果、重要施設2万4,974カ所のうち、耐震化された上下水道管と接続している施設は3,649カ所(15%)にとどまった。都道府県別では東京都が52%で最も高く、その他は30%以下だった。