タイ捜査当局は4月19日、3月28日に発生したミャンマー中部を震源とする大地震で倒壊した隣国タイ・バンコクの建設中だったビルを巡り、施工を担当した中国国営のゼネコン、中鉄十局の幹部の中国人の男を逮捕した。タイ人の関係者3人にも逮捕状が出ている。
同ビルの施工は中鉄十局とタイの大手ゼネコン、イタリアン・タイ・デベロップメントの共同企業体が受注していた。建設にあたっては、強度不足の鉄筋が使用された疑惑があり、捜査当局は中国人幹部らの関与について究明する方針。
このビル倒壊により、工事に携わっていた建設作業員ら40人以上が死亡し、多数が行方不明となった。タイでは今回の地震で、多くの建物の壁が剥がれたり亀裂が入ったりしたが、全体が倒壊したのはこのビルだけだった。