日本、インドネシア両国政府は、ジャカルタと周辺地域のインフラ整備など両国の官民が推進してきた、首都圏投資促進特別地域(MPA)の第3回運営委員会をこのほど東京で開き、2020年までの事業試算総額約410兆ルピア(約3兆4000億円)のMPAマスタープランを承認した。
今回承認されたマスタープランでは2020年までの完工を目指す「優先事業」が45件、2013年末までの着工を目指す「早期実施事業」が18件と明記。早期実施事業となっているジャカルタ都市高速鉄道(MRT=大量高速交通システム)建設、西ジャワ州カラワン県チラマヤ新国際港建設など5件を、両国の官民が連携して取り組むMPAの事業の象徴的事業と位置付けている。
日本政府は発展途上の新興国に対し、計画段階から建設、運営・管理を一括して輸出する「パッケージ型インフラ輸出」を成長戦略の柱として掲げており、計画に携わった強みを生かしてMPAの各事業を日本企業が受注することで、パッケージ型インフラ輸出の先例にしたい考え。