ニューモントが鉱物禁輸で国際仲裁裁に申し立て
米系鉱山大手ニューモント・ヌサトゥンガラは7月1日、インドネシア政府が今年1月に施行した未精錬鉱物の禁輸措置をめぐり、米ワシントンの国際仲裁裁判所に仲裁を申し立てた。同社は禁輸措置の影響で銅精鉱の輸出ができなくなっており、「雇用の権利と利益の双方が脅かされている」と訴えている。
インドネシア政府は未精錬鉱物の輸出を禁じるとともに、銅などの精鉱については輸出関税を導入。税率は今年25%だが、2016年には60%を課すことを決めている。同社ではこのため6月バトゥヒジャウ鉱山での生産を中止する不可抗力を宣言している。
禁輸措置や関税をめぐっては同じ業界大手のフリーポートもインドネシア政府と対立していたが、同社は6月下旬、グラスバーグ鉱山の契約再交渉で基本的な枠組みに合意した。政府が義務付けた国内での製錬所建設に向け、すでに1億1500万㌦の保証金を政府に支払っている。