インドネシア第1党と第2党が連立で大筋合意

インドネシア第1党と第2党が連立で大筋合意

 インドネシア総選挙で第1党となった闘争民主党(PDIP)と第2党のゴルカル党は5月13日、連立政権を組むことで大筋合意した。PDIPの大統領候補ジョコ・ウィドド氏が、ゴルカル党のバクリー党首と同日会談し、支持を取り付けた。ゴルカル党の党内手続きの後、政策協議に入る見通しだ。PDIPはすでに2党と連立を組むことで合意しており、今回のゴルカル党を含めると得票率は約50%となる。地元メディアなどが報じた。

中古バス調達汚職で前運輸局長に収賄容疑

中古バス調達汚職で前運輸局長に収賄容疑

 インドネシアジャカルタ特別州が新車として購入したトランスジャカルタの中国製車両に中古部品が使用されていた事件で、最高検は5月12日、ウダル・プリスト前運輸局長を収賄容疑者として断定したと発表した。調べによると、ウダル容疑者は2013年、総額1兆ルピアに上るトランスジャカルタの車両調達事業で、科学技術応用評価庁産業科学・運輸システム局長、州運輸局の入札委員会委員長、仲介者らと共謀し、予算の一部を着服した疑い。地元メディアが報じた。

遂に中国の住宅在庫が近年の最大規模に

遂に中国の住宅在庫が近年の最大規模に

 中国の不動産研究機関の上海易居房地産研究院(上海市)のまとめによると、中国の全国主要都市の住宅在庫が過去5年間で最大規模にまで膨れ上がっていることが分かった。不動産市況の軟化傾向に伴い、買い手の様子見ムードが広がっており、このままでは資金繰りが悪化しかねない不動産業者は焦りを強めている。経済参考報などが伝えた。

 同研究院が全国の35の重点都市を対象に行っている調査によると、4月末時点の住宅在庫面積は計2億4891万平方㍍に達し、前月末を2.6%、前年同期を19.5%上回った。28都市で前年同期より在庫が拡大しており、中でも江西省南昌市では68.6%、山東省済南市では63.8%それぞれ増加するなど、これらのほかにも尋常ではない増え方をしている都市が目立つ。

 販売に対する在庫の割合を示す在庫率は、4月は35都市の平均で15.2と前月の13.9から大きく上昇した。この結果、在庫を完全に消化するまでには15.2カ月掛かることになる。前月より在庫率が上昇したのは30都市で、中でもせっ江省温州市は42.4、広東省茂名市は33、遼寧省丹東市は32に達し、不動産市況に全く改善の兆しがうかがわれない状況の中で、いずれも在庫消化に3年前後も要する高い水準となっている。

タレント出身、実力者の親族議員の誕生目立つ

タレント出身、実力者の親族議員の誕生目立つ

 インドネシア総選挙委員会(KPU)の集計結果で確定した今回の総選挙で、当選した国会議員にタレント出身者や実力者の親族が数多くみられることで物議を醸(かも)している。元プロテニスプレーヤーで、2008人にクルム伊達公子さんともダブルスを組んだこともあるヤック・バスキ氏(43)、数々のヒット曲を持つ歌手で女優のテシー・ラトゥナサリ氏(40)、1980年代にロックで一世を風靡したイカン・ファウジ氏(54)など枚挙にいとまがないほど。

 また、政界の二世として、グリンドラ党のブラボウォ氏の弟、ハシム・グリンドラ党顧問副会長の長女ラハユ氏(28)と長男のアルヨ氏(31)がそろって当選している。民主党にはユドヨノ大統領の一族「クルアルガ・チケアス」の議員候補が15人もいた。闘争民主党のメガワティ党首の長女プアン氏(40)も再選された。ナスデムのスルヤ党首の長男プラナンダ・パロ氏(25)、憲法裁贈賄事件で起訴されたバンテン州のアトゥット前知事(ゴルカル党)の長男アンディカ・ハズルミ氏(28)も当選している。地元メディアなどが報じた。

タイ入国ベトナム人の現金提示と写真撮影取り止め

タイ入国ベトナム人の現金提示と写真撮影取り止め

 タイはカンボジア国境を通じて入国するベトナム人に求めていた現金提示と写真撮影を取り止める。ベトナム人に対する差別的措置だと抗議の声が上がっていた。サイゴンタイムズが報じた。これによりベトナム人がタイ入国の際、入国審査官に求められた場合、クレジットカードを提示すれば入国できることになるという。

 これまでカンボジア国境ルートからベトナム人がタイに入国する際、700万米㌦(約7万1000円)または2万バーツ(約6万2000円)の現金提示と、現金を顔の横に持った形での写真撮影を求められていた。

大統領選へ今後はPDIPの“連合”工作が焦点に

大統領選へ今後はPDIPの“連合”工作が焦点に

 インドネシア総選挙委員会(KPU)が発表した今回(4/9)の総選挙の集計結果によると、有効投票数は1億2497万票で、投票率は75.11%だった。議席を獲得したのは登録12政党のうち10党だった。既報の通り、闘争民主党(PDIP)が第1党となったが、得票率が18.95%と予想外に伸びず、単独で大統領候補を出すための議席数20%、または得票率25%の規定に届かなかったため、今後は本格的に繰り広げられる“連合”工作が焦点となった。地元メディアが報じた。

 地元メディアの集計による獲得議席数は国会議席数560のうち、PDIPが前回より16増の109議席、ゴルカル党は17減の91議席、グリンドラ党が躍進し43増の73議席となった。前回第1党となったユドヨノ大統領の民主党は、実に89減の69議席にとどまり大敗した。5位は国民信託党で49議席。また、得票率3.5%未満の正統は議席を持てない規定により、月星党(得票率1.46%)、正義統一党(同0.91%)の2党は議席ゼロだった。

「当事国自制を」中国へ強い批判 ASEAN首脳会議

「当事国自制を」中国へ強い批判 ASEAN首脳会議

 東南アジア諸国連合(ASEAN)は5月11日、ミャンマーの首都ネピドーで首脳会議を開いた。南シナ海での領有権を巡る問題には宣言に、関係当事国に自制と武力の不行使を促すことを盛り込むとともに、国際法に基づく平和的解決を図るため、宣言には法的拘束力のある行動規範の早期策定に取り組むことも明記された。多くのメディアが報じた。

  宣言では中国を名指しすることは避けたもの、会議では「中国の石油掘削作業は領海侵犯であり、明確な違法行為だ」、「ASEANの結束が試されている」、「中国の暴挙に抗議する声をあげてもらいたい」、「声明を出せなければASEANの信用は大きく傷つく」など、ベトナム、インドネシア、マレーシア、シンガポールなどから中国に対する非難、批判が相次いだ。また、宣言では2015年中を目指す経済共同体創設の「緊急性」も確認し、加盟国間の経済格差の是正が不可欠とした。

アジア客に日本の大衆薬PR 信頼性高く人気

アジア客に日本の大衆薬PR 信頼性高く人気

 日本を訪れるアジア人観光客の間で、日本の一般用医薬品(大衆薬)が人気を集めている。のど薬「龍角散」や、整腸剤「正露丸」、強心剤「救心」などロングセラーを続けている家庭薬といわれる商品のほか、微小粒子状物質(PM2.5)の影響で目薬が売れ筋となっている。品質の高さが評価され、購入したいという観光客が増えているという。

東京・秋葉原はじめ、インターネットでの口コミも人気を後押ししている。アジアなど外国人観光客が多く訪れる免税店ラオックス秋葉原本店(東京都千代田区)では、春節(旧正月)と重なる1月から3月のドラッグ売り場の売り上げは前年同期比で6倍となったという。

「深刻な懸念」ASEAN外相会議が異例の声明

「深刻な懸念」ASEAN外相会議が異例の声明

 東南アジア諸国連合(ASEAN)は5月10日、ミャンマーの首都ネピドーで外相会議を開き、南シナ海の西沙諸島周辺で中国とベトナムの艦船が衝突、緊張が高まっている状態を受け、「現状に深刻な懸念を表明する」共同声明を発表した。ASEANが南シナ海問題について独自の声明を出したのは極めて異例で、同海域で強硬姿勢を強める中国への警戒感がASEANの結束を促した形となった。

 ただ、ASEAN加盟国の中では中国に対して対決姿勢を強めるフィリピンやベトナムと、中国からの多額の経済援助を受けるカンボジアやラオスなどとの間で大きな温度差がある。したがって、中国のASEANの分断戦略とからみ、このままでは2015年末のASEAN経済共同体(AEC)発足もままならないとの危機感がある。ASEANは11日に開く首脳会議でも南シナ海問題を協議する予定。

アジア各国で肥満急増 糖尿病患者9000万人

アジア各国で肥満急増 糖尿病患者9000万人

 アジアなどの発展途上国で、生活スタイルの変化に伴い肥満が急増している。国際肥満学会の報告では、アジアの糖尿病患者は約9000万人で、世界の約3分の2を占めている。2025年には1億9800万人に達する可能性もある。世界保健機関(WHO)は10年の報告書で太りすぎ、あるいは肥満と定義される子供が最も多いのはアジアだと明らかにした。

 太りすぎには多くの要因があるが、世間ではジャンクフードや炭酸飲料、高カロリーの食事が主な原因だとみられている。インドでは今年に入り、炭酸飲料への課税と肥満の減少には相関があるとする研究が発表された。ベトナムもソフトドリンクに10%の消費税を課すことを検討している。タイでは一部の学者が炭酸飲料や砂糖を多く含む飲料への特別税の導入を提唱している。集めた資金は肥満に苦しむ人を支援する基金に充てられる。タイではすでに炭酸飲料に20%の税金が課せられている。バンコク・ポストが報じた。