逮捕の税務署長らから30億ルピアのシンガポール㌦札押収
汚職撲滅委員会(KPK)は5月20日、先に企業に対し脱税の便宜を図る見返りに収賄したとみられ、逮捕された東ジャカルタ税務署長ら2人の自宅から30億ルピア以上のシンガポール㌦札を押収したと発表した。KPKは5月15日、贈収賄容疑で税務署長ら2人、鉄鋼関連会社幹部2人を摘発、合わせて4人が逮捕されている。
2017年まで年率3.6%増に インドネシアの食料品消費額
2017年まで年率3.6%増に インドネシアの食料品消費額
英リンクレータース法律事務所の調査によると、インドネシアの食料品の消費額は2017年までに年率3.6%増加する見込みだ。12年のインドネシアの食料品市場は1708億米㌦(約17兆2752億円)で、向こう5年間で332億米㌦上乗せされ、17年の市場規模は2000億米㌦を超えると予想。伸び率でブラジルの2.0%を上回るとみている。インドネシアは現在、飲食品市場(アルコール飲料除く)で世界10位の規模。
兵士射殺の警官に禁錮14年6カ月求刑 パレンバン地裁
兵士射殺の警官に禁錮14年6カ月求刑 パレンバン地裁
地元メディアによると、南スマトラ州パレンバン地裁は5月23日、交通違反した兵士を射殺したとして殺人罪に問われた元警官に対する論告求刑公判で、検察側は禁錮14年6カ月を求刑した。元警察官のブリグ・ウイジャヤ被告は3月、同州オガン・コメリン・ウル県で兵士を射殺したが、検察は計画性はなかったと指摘した。だが、この背景には国軍と警察の対立があるとの指摘があり、この事件後、国軍兵士約80人が報復として県警本部を急襲した。その結果、1人が重傷、少なくとも4人が軽傷を負った。
汚職事件絡みPKSの総選挙資金調達目標が210億円と発覚
汚職事件絡みPKSの総選挙資金調達目標が210億円と発覚
地元メディアによると、政府の牛肉輸入事業に絡んだ汚職事件で、イスラム保守政党の福祉正義党(PKS)が党の出身閣僚を通じ農業省、情報通信省、社会省から来年の総選挙資金の調達を企図、計2兆ルピア(約210億円)をその目標額に掲げていたことが発覚した。清廉なイメージと強固な基盤を持つ同党の打撃となるだけでなく、政党が運営資金源を確保するために、閣僚ポストに執着してきた実態が明らかになった。
28人死亡 パプア州のビッグゴッサン鉱山で最悪の落盤事故
28人死亡 パプア州のビッグゴッサン鉱山で最悪の落盤事故
米鉱山開発フリーポート・インドネシアは5月22日、パプア州ミミカのビッグゴッサン鉱山で14日に発生した落盤事故で生き埋めになった作業員38人のうち、10人を救出、28人の死亡を確認したと発表した。近年、インドネシアで発生した最悪の鉱山事故となった。インドネシア政府は独自に事故調査を実施する方針を表明、フリーポート側の安全対策の不備を追求する構えを示している。
事故が発生したのは世界最大級の鉱山、グラスバーグから2.7㌔㍍のビッグゴッサン鉱山。地下に掘られた長さ250㍍のトンネルの一部で落盤が起こり、訓練施設にいた作業員38人が生き埋めになった。
フリーポートは現地2万4100人のインドネシア人作業員を抱える。うち正規社員は1万1700人で、地元のパプア人は34.63%、ジャワなどの地方出身者は64.04%、契約社員は1万2400人。
米NGOの「表彰」理由に疑問投げかけ国内外に波紋
米NGOの「表彰」理由に疑問投げかけ国内外に波紋
米国の非政府組織(NGO)「アピール・オブ・コンシャス財団(ACF)」が、宗教的自由・寛容性と人権の尊重を促進したとして今月末、ユドヨノ大統領の表彰を予定していることに対し、国内外で波紋が広がっている。
2004年の大統領選で初選出されたユドヨノ大統領は国内治安の回復やアチェ和平などで一定の業績をあげた半面、近年は国内各地で少数派の襲撃や宗教・民族差別が顕在化してきたことで、果たしてその表彰理由にふさわしいのか?と国内外で疑問を投げかける声が出ているもの。
ジャカルタでの日本コンテンツの普及低調 博報堂調査
ジャカルタでの日本コンテンツの普及低調 博報堂調査
博報堂の調査によると、ジャカルタにおける日本コンテンツの浸透度の伸びが低水準にとどまっていることが明らかになった。韓国などの文化が受け入れられているのとは対照的に、マンガ・アニメ以外の分野で指数と伸び幅のいずれも低水準だった。2010年の調査時と比べると、アニメ以外の4分野で韓国が日本を超えた。
調査は2012年5~8月、アジア主要10都市で15~54歳の7707人を対象に実施。各都市500~800人に面接で聞いた。ジャカルタではマンガ・アニメが26.4%で10カ国中4番目に高い数値となったが、その他の分野では低かった。
牛肉輸入で農相が謀議に参加の疑い浮上 贈賄側が証言
牛肉輸入で農相が謀議に参加の疑い浮上 贈賄側が証言
政府の牛肉輸入事業に絡んだ汚職事件で、同事件の贈賄業者インドグナ幹部の公判で5月15日、同社社長や子会社の理事長が証言、ススウォノ農相が昨年12月、出身政党の福祉正義等(PKS)幹部らと共謀し、追加輸入分の業者を指定していた疑いが出ている。証言によると、ススウォノ農相は昨年12月、バンドン郊外のレンバンで、牛肉輸入に関する会議を開き、ルトフィ前党首や党最高幹部と協議。その結果、追加輸入事業の業者を指定し、その見返りとして受注業者のインドグナ側がPKSに現金や車を渡したとみられている。
問題続出の無料医療サービス 庶民支持、病院は悲鳴
問題続出の無料医療サービス 庶民支持、病院は悲鳴
ジャカルタ特別州で昨年11月から低所得者向けに導入された無料医療サービス「ジャカルタ保健カード(KJS)」制度に問題が続出、運用から半年が経過し州はいま、抜本的な制度運用の見直しを迫られている。
この医療の無料化は、ジョコウィ知事が公約の目玉に掲げた制度で、これまで経済的な理由で病院にいけなかった庶民からは強い支持を得る一方、医療機関側は急増する患者の対応に苦慮し、患者のたらい回しや医師の過重負担などの問題が続出。資金面での負担も大きいとして、5月中旬には州内の16病院が制度からの脱退を州に申し入れている。
2014年夏の導入が予定されている国民皆保険制度の試金石として位置付けられているこのKJS制度、受け皿の再構築を含め抜本的な見直しを求められているようだ。
ジョクジャカルタで電気自動車の充電スタンド完成
ジョクジャカルタで電気自動車の充電スタンド完成
国営電力PLNは5月20日、国産電気自動車の充電スタンドが完成したと発表した。今回、ジョクジャカルタ特別州に2カ所設置したが、PLNは充電スタンドの設置場所を2015年までに順次拡大する意向。
同日、インドネシア科学院(LIPI)が開発した電気バスも発表された。電気バスは観光客向けなどにジョクジャカルタの市街を3カ月間、試験運行する予定。ルートは全長8.2㌔㍍で、所要時間は約46分を見込んでいる。
インドネシア政府は環境負荷低減のため、電気自動車の開発を推進しているが、今年2月にはダフラン・イスカン国営企業担当国務相が試乗していた電気自動車がブレーキの故障で事故を起こすなど、安全面の不備を危惧する声も出ている。