インドネシアは中国の無保証融資を注視 高速鉄道で

インドネシアは中国の無保証融資を注視 高速鉄道で

ジャカルタ~バンドン間の高速鉄道計画について、ソフヤン・ジャリル経済担当調整大臣は「中国開発銀行から無保証で受け、インドネシアの国有企業と中国による企業連合で進めるが、後になって突然、中国から保証を求められるといったことがないように、注視していかなければならない。ジョコ・ウィドド大統領も国有企業担当省に、最大の配慮をもって推進するよう指示を出している」と国会で発言している。ビスニス・インドネシアが報じた。

JBICとJICAの投融資能力を強化

JBICとJICAの投融資能力を強化

政府は、5年間で約13兆円をアジアに投融資する「質の高いインフラ投資戦略」の実現に向けた具体策を固めた。対外援助を担う公的機関の国際協力銀行(JBIC)と国際協力機構(JICA)の投融資能力を強化するため、財務省などは2016年度財政投融資計画で、総額1.8兆円を要求。15年度比で1.5倍の規模になる。
政府は中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に対抗する形で今年5月、同戦略を打ち出した。今後、具体化を急ぐ。

インドネシアと日本 12月に初の「2プラス2」

インドネシアと日本 12月に初の「2プラス2」

インドネシア外務省報道官は10月8日、ルトノ外相が12月の訪日し、外務・防衛担当閣僚会議(2プラス2)を両国間で初めて開催する方向で調整に入ったと明らかにした。すでに早期開催を首脳レベルで一致しており、アジア太平洋の島しょ国という共通点を生かして海洋安保などの連携を強化する。インドネシアが2プラス2を開くのは、オーストラリアに次いで2カ国目。

インドネシア発の煙害対策で外国が支援

インドネシア発の煙害対策で外国が支援

スマトラ島とカリマンタン島での違法な野焼きなどが、燃え広がることによる煙害が近隣国にも及んでいる問題で、この解決に向けた対策で、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は10月8日、日本はじめシンガポール、マレーシア、ロシアの4カ国が支援の呼びかけに応じたことを明らかにした。
インドネシア政府は消火活動で、外国の支援を受け入れることを決めた。同国は大量の水を輸送できる航空機を持たないという。

ジャワ島の火力発電所建設の融資期限4回目延長

ジャワ島の火力発電所建設の融資契約期限4回目延長

インドネシアジャワ島の中部バタン県で建設予定の石炭火力発電所を担うビマセナ・パワー・インドネシア(Jパワー、伊藤忠商事、アダロ・パワーによる共同出資会社)に対する融資契約期限を、2016年4月6日まで6カ月延長することで関係企業が合意した。これは、契約の前提である土地収用が住民の反対などで終わらないため。ジョコ・ウィドド大統領は8月末に見切り発車で「着工」を宣言したものの、事態は変わらず、なお曲折が予想される。
当初、2012年10月6日だった期限の延期は、今回で4回目。正式着工の遅れは3年を超える。プロジェクトでは総出力200万㌔㍗の高効率型プラントを設ける。総事業費は40億㌦(約4800億円)を超える見通し。融資期限の延長はこれまで1年単位だったが、今回は規定変更で半年とし、土地収用の手続きを急ぐ。

14年化粧品輸出額は最高の1243億円 アジアで需要増

14年化粧品輸出額は最高の1243億円 アジアで需要増

東京税関がまとめた化粧品の輸出状況によると、2014年の輸出額は前年比で121億円多い1243億円と過去最高を更新した。15年上半期も773億円と半期ベースで最高を記録した。台湾や香港などのアジアに向けに、日焼け止めや肌を白く保つ基礎化粧品の輸出が増えている。
14年の輸出額は10年前の04年から倍増。国・地域別では台湾が19.7%と最も多く、香港19.5%、中国19.4%、韓国12.3%、シンガポール8.7%と続いた。メーキャップ用化粧品よりも、化粧水などの基礎化粧品の人気が高い。

マレーシアのヘイズ指数 首都圏で有害水準の300に

マレーシアのヘイズ指数 首都圏で有害水準の300に

マレーシア環境局(DOE)によると、ヘイズ(煙害)による国内の大気汚染指数(API)は10月4日、首都圏クランバレーを中心に悪化した。スランゴール州シャアラムでは午前9~10時に308のAPIを記録し、「人体に有害」とされる301を上回った。午後に入ってからも「非常に不健康」(201~300)水準の地点が複数観測され、マレーシア教育省では5~6日の2日間、クランタン州を除くマレー半島部の全公立学校を休校にすると発表した。NNAが報じた。

景気減速の中国リスク倒産 4~9月は1.3倍の40件に

景気減速の中国リスク倒産 4~9月は1.3倍の40件に

中国の景気減速や商習慣の違いなど「中国リスク」が原因で、日本の国内企業が経営破たんした事例が今年4~9月は40件に上り、前年同期の1.3倍に増えたことが10月2日、東京商工リサーチの調査で分かった。
第一中央汽船や江守グループホールディングスといった上場企業も破たんに追い込まれ、中国リスクが中堅企業にも広がってきた。中国リスク関連倒産は4月以降に急増。事業停止や破たん準備中などの事例も9件確認された。破たんの要因別ではコスト増が30件と最多だった。

煙害で隣国マレーシアのマラソン大会中止に

煙害で隣国マレーシアのマラソン大会中止に

クアラルンプール時事によると、インドネシアでの野焼きや火災を原因とする煙害が隣国マレーシアで拡大し、首都クアラルンプールで10月4日に予定されていたマラソン大会が中止になった。主催者が3日、大気の状態が急速に悪化したため、参加者の健康と安全を最優先に考えて中止すると発表した。
大会ではフルマラソンやハーフマラソンが行われ、約3万5000人が参加の予定だった。クアラルンプールでは3日、大気汚染指数が「不健康」の水準に達し、もやがかかった状態が終日続いた。

インドネシア発の煙害 周辺国に深刻な影響・打撃

インドネシア発の煙害 周辺国に深刻な影響・打撃

インドネシアの森林での大規模な野焼きや火災で発生した煙が周辺国に流れ込む、「煙害(ヘイズ)」と呼ばれる大気汚染がシンガポールなどで拡大している。すでに航空便の欠航が相次いだほか、観光にも影響が出始めた。
シンガポール政府は、野焼きに関与する企業に対する制裁リストを発表した。事態がさらに深刻化すれば、周辺地域の企業活動に支障が出る恐れもある。
シンガポール中心部の有数の観光スポット、マーライオン周辺、マリーナ湾を挟んでそびえるホテルマリーナベイ・サンズや金融街はいま、白いもやがかかり、シルエットしか見えない。空気が悪くて、街中をゆっくり歩いていられない状態-という。