インドネシアが原油安受け燃料補助金制度見直しへ

インドネシアが原油安受け燃料補助金制度見直しへ

インドネシア政府は12月2日、世界的な原油価格の下落を受け、燃料に対する補助金制度を見直す方針を明らかにした。同国エネルギー・鉱物資源相のスディルマン・サイド氏は記者会見で「燃料価格の見直しを受け、財務省と協力して再計算し、効果的な燃料補助金の水準を決める」と表明。「補助金付き燃料価格が市場価格を超えてはならないというのが原則だ」と述べた。

同国では11月18日、補助金付き燃料を30%以上引き上げ、ガソリンは1㍑8500ルピア、ディーゼルは7500ルピアとなった。ところが、米国産シェールオイルの供給が需要を上回ったことなどを受けて、原油価格は下落。北海ブレンド先物価格は12月2日現在、1バレル72㌦近辺に下落。マンディリ・セクリタスのエコノミスト、レオ・リナルディ氏によると、オクタン価88のガソリンの市場価格は8000ルピア前後と、ガソリンスタンドでの販売価格を下回る水準となっている。バンバン・ブロジョネゴロ財務相は11月、燃料1㍑当たりの補助金を固定化する計画を検討していると表明している。ロイターが報じた。

危険ドラッグ 化学物質の製造元は中国化学メーカー

危険ドラッグ   化学物質の製造元は中国化学メーカー

日本にいま蔓延している危険ドラッグの製造・流通の構図が明らかになった。NHK News WEBが数年前まで危険ドラッグを製造していたという元業者の証言として報じた。証言によると、日本の規制の対象にならないように、化学構造式の一部を次々に変えた化学物質を製造する中国の化学メーカーが存在し、そこで作られた化学物質が日本に流れ込んでいるという。これを日本の製造業者が原料となる化学物質を液体に溶かして、ハーブなどの植物片に混ぜ合わせて加工し、販売店舗などに卸して売買しているというわけだ。

日本の法律で規制されるたびに、中国の化学メーカーは、化学物質を混ぜ合わせる、高さ2㍍以上ある「化学反応器」と呼ばれる特殊な装置を設置した「ラボ」と呼ばれる研究室で、迅速かつ巧妙に、化学構造式の一部を変えた新たな化学物質をつくり出しているという。

ミャンマーで格安SIMカードの販売300万枚に

ミャンマーで格安SIMカードの販売300万枚に

ミャンマー郵便公社(MPT)が今年九月に発売した格安SIMカードの販売枚数が300万枚に達したことが分かった。地元メディアが報じた。人口が5000万人のミャンマーの携帯電話普及率は2013年時点で10%前後とされており、格安SIMカードが急速に普及していることが分かる。MPTは年内に500万枚の販売を目指す考えだ。格安SIMカードの価格は1500チャット(約150円)。軍政時代のミャンマーではSIMカードの流通は限られ、日本円で数十万円相当する高値で取引されていた。

食品飲料セクター 15年の必要精製糖量は320万㌧

食品飲料セクター 15年の必要精製糖量は320万㌧

インドネシア食品・飲料業者連盟のアディ・ルクマン会長は「2015年に業界全体で必要とされる精製糖の量は320万㌧となる。小零細企業が30%、中・大企業が70%を消費する。14年1~10月期の精製糖の消費量は280万㌧だった。工業省によると、すべての需要を国内産の精製糖で満たすのは困難だが、輸入糖の食品・飲料セクターへの割り当ては決まっていない状況だ。さらに工業省には、砂糖精製所の近代化と生産能力の強化を支援するよう要望している」としている。ビスニス・インドネシアが報じた。

公務員のホテルでの会議禁止へ 関連業界に打撃

公務員のホテルでの会議禁止へ   関連業界に打撃

インドネシア政府は12月1日から、公務員のホテルでの会議およびそれに準じた活動を禁止する計画だが、国際会議や展示会などの産業への打撃が懸念されている。インドネシア・ホテル・レストラン協会西ジャワ州支局のヘルマン・ムフタール支局長は「実施まで十分な準備期間を与えられず、期間も定かではない。官公庁による利用は、毎年増えていた」と苦言を呈した。また、リアウ州支局のオンディ・スクマラ支局長は「当地のホテル従業員の約25%にあたる1300人が自宅待機になるともいわれている」としている。ビスニス・インドネシアが報じた。

日系企業進出が民政移管前の5.4倍に ミャンマー

日系企業進出が民政移管前の5.4倍に  ミャンマー

帝国データバンクがまとめた日本企業のミャンマー進出に関する調査によると、2014年10月末時点で進出企業が280社になった。民政移管前の10年の52社に比べると、わずか約4年間で5.4倍に急増したことになる。業種別ではソフト開発、土木建築サービス、経営コンサルタントなど各種サービス業者が多かった。規模別では大企業だけではなく、中堅・中小企業の進出も目立った。

業種別では「サービス業」が69社で構成比24.6%となり、初のトップ。進出企業を年間売上高の規模別にみると、「1000億円以上」が65社で構成比25.1%で最も多く、次いで「1億円以上10億円未満」が64社で同24.7%、「100億円以上1000億円未満」が57社で22.0%で続いている。都道府県別では「東京都」が1位で153社(54.6%)、2位は「大阪府」の34社(12.1%)、3位は「愛知県」の22社(7.9%)だった。NNAが報じた。

 

イ投資調整庁長官に経営者協会のフランキー氏を任命

イ投資調整庁長官に経営者協会のフランキー氏を任命

ジョコ・ウィドド大統領は11月27日、投資調整庁(BKPM)長官に経営者協会(アピンド)幹部のフランキー・シバラニ氏を任命した。1988年、ボゴール農科大(IPB)農業技術学部卒。アストラグループの農業会社に入社。食品ガルーダフード幹部などを経て、08年から同社親会社トゥドゥングループ業務執行部門チーフ。アピンド副事務局長や飲食料品製造業協会(ガプミ)事務局長も務める。

インドのナイドゥ州首相 日本の投資呼び込みに意欲

インドのナイドゥ州首相 日本の投資呼び込みに意欲

インド南部アンドラプラデシュ州のN・チャンドラバブ・ナイドゥ州首相は11月28日、東京都内で日本メディアと会見し、「最高の投資先になりたい」と述べ、日本からの投資呼び込みに強い意欲を示した。投資促進策として、様々な手続きを一手に引き受ける「日本デスク」を州内に設置し、プロジェクトごとに日本語を話せる担当官をつけて対応するほか、東京事務所も設置する考えを示した。

同州は今年6月に分離されたテランガナ州と州都ハイデラバードを今後10年間共有。ハイデラバードはナイドゥ氏が1995年から2004年まで州首相を務めた間に、IT企業集積都市としてインドのIT産業をけん引した。同氏は新しい州になったことで、「インド政府からも税制面などで最高の待遇を受けることになる」と強調した。

ベトナム漁船、中国船に体当たりされる 対立再燃も

ベトナム漁船、中国船に体当たりされる  対立再燃も

ベトナムと中国が領有権を争う南シナ海のパラセル(中国名・西沙)諸島近くで、中国船がベトナム漁船に体当たり、放水したりする事件が起きた。ベトナムの国営メディアが11月28日、報じた。ベトナム中部クアンガイ省から出漁した漁船2隻が中国船に襲われたのは26日で、1隻は追い回された後、中国人が乗り移ってきて船室や機器などを破壊。さらに別の中国船に体当たりされ左舷に大きな損傷を受けた。もう1隻のベトナム漁船も中国船から放水されたという。トラブルが続けば対立が再燃する可能性もある。

西ジャワ州・ブカシ県の最賃デモの損失額31億円超に

西ジャワ州・ブカシ県の最賃デモの損失額31億円超に

ジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)などが実施したアンケート調査によると、11月19~21日に西ジャワ州ブカシ県の工業団地で起きた最低賃金引き上げ要求デモによる企業の損失総額は約31億円に達したことが分かった。現時点のアンケート調査は東ジャカルタ工業団地(EJIP)とMM2100工業団地入居企業の約3割の回答を反映したもので、実質損失額はさらに大きな規模に上るとみられる。

アンケートは入居企業に、操業停止時間に対する生産額や人身被害、物損被害などを聞いたもの。EJIPは製造業83社中、現時点で35社が回答、うち日系企業が34社。工場の操業停止などによる機会損失額は約19億円だった。人身被害は1件、物損被害は3件。MM2100工業団地は入居企業178社中、37社が回答。操業停止時間を考慮した損失額は約11億円に達した。今年は警察官がデモを抑制する動きがあった点で、デモへの対応面で改善がみられた。だが、根本的に最低賃金の決定システムが機能していないことから、毎年大規模なデモが起こっていることを懸念する回答があった。JJCはアンケート結果を踏まえ、インドネシア政府に働きかけるなど、今後の対応を協議する。じゃかるた新聞が報じた。