「15年度の経済成長率は5.5~6.0%」バスリ財務相

「15年度の経済成長率は5.5~6.0%」バスリ財務相

インドネシア政府と国会は、2015年度の経済成長率が5.8%になると試算している。ハティブ・バスリ財務相は「現実的には幅を持たせた5.5~6.0%を達成できると試算している。インドネシアの主な輸出先で、15年に政策金利を引き上げるといわれている米国や欧州、日本など世界経済の展望も明るく、輸出は回復するだろう」と見通しを説明。さらに為替は1㌦当たり1万1500~1万2100ルピアで推移し、インフレ率は3.5~5.0%で国内消費が上昇するだろうとも述べた。ビスニス・インドネシアが報じた。

今年上回る国債発行目標達成へユーロや円建て債発行

今年上回る国債発行目標達成へユーロや円建て債発行

インドネシア政府は2015年、今年を13%上回る国債発行目標を達成するため、ドルやユーロ、円建ての国債を発行する計画だ。財務省債務管理庁のロバート・パクパハン長官によると、、2015年予算案の国債発行目標は459兆ルピア(約4兆1000億円)となる見通しで、14年の406兆2000ルピアを大幅に上回る。この結果、国債発行に外貨建て債が占める割合は20%と今年と同水準になる見込みだという。今年の国債発行目標はすでに過去最高となっており、13年を23%上回っている。ブルームバーグが報じた。

RCEP 自由化水準合意できず インドが態度留保

RCEP 自由化水準合意できず インドが態度留保

 アジア地域の自由貿易協定(FTA)となる東アジア地域包括的経済連携(RCEP)締結に向けた2回目の閣僚会合が8月27日、ミャンマーの首都ネピドーで開かれた。日本を含む参加16カ国は、全貿易品目に占める関税撤廃の割合を示す「自由化率」など交渉の大枠について議論したが、閣僚が欠席したインドが態度を留保し、合意に至らなかった。

戦略ロードマップを強化 日・ASEAN経済閣僚会議

戦略ロードマップを強化 日・ASEAN経済閣僚会議

 日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)は8月26日、ミャンマーの首都ネピドーで経済閣僚会合を開いた。双方の貿易、投資を倍増させることを柱とする2022年までの戦略的経済協力ロードマップを強化、ヘルスケアなどの新産業や中小企業の育成に力を入れることを確認した。

 日本からは茂木敏充経済産業相が出席した。ロードマップは12年に合意し、ASEAN域内の発展格差の縮小や、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の実現などを目標としている。

インドネシア中銀 2015年GDP見通しを上方修正

インドネシア中銀 2015年GDP見通しを上方修正

 インドネシア中央銀行は8月21日、2015年の国内総生産(GDP)伸び率見通しを5.4~5.8%に引き上げた。同年の消費者物価については、従来予想の3~5%で据え置いた。ロイター通信が報じた。

 アグス・マルトワルドヨ総裁は、予算会議でルピアは来年、対ドルで下落し、1㌦=1万1800~1万2000ルピア程度での取引になるとの見通しを提示した。ルピアは現在、1㌦=1万1685ルピア程度で推移している。

インドネシア次期政権 組閣と燃料補助金に注目

インドネシア次期政権 組閣と燃料補助金に注目

 インドネシアで政権移行の準備が本格化する中、市場は組閣並びに財政の重しとなっている燃料補助金の削減計画に注目している。ロイター通信が報じた。

 ゴールドマン・サックスのアナリストは「当面注目すべきは閣僚氏名の発表と、ジョコ・ウィドド次期大統領の政権移行チームがユドヨノ現政権に対して、政権交代前に燃料価格を引き上げるよう説得できるかどうかだ」と指摘している。燃料および電気料金の補助金の規模は、これまでの計画では来年310億㌦と、予算総額のほぼ18%を占めるとみられている。

 ジョコ次期大統領は、月内に経済の喫緊の課題をめぐり、ユドヨノ現大統領と会談する見通しだ。

インドネシアが日本からの牛肉輸入を解禁へ

インドネシアが日本からの牛肉輸入を解禁へ

 インドネシア政府は、日本からの牛肉輸入を解禁した。同国農業省高官が8月22日明らかにした。オーストラリア産牛肉への依存を減らし、調達先を多様化することが狙いとみられる。

 インドネシアは2010年初頭、口蹄疫への懸念から日本からの牛肉輸入を禁止した。また、今回同国農業省高官の話により、日本政府が同国から鶏肉輸入を10年ぶりに再開する方向で協議していることが明らかになった。ロイター通信が報じた。

 

歳出初の2000兆ルピア超え 2015年予算案国会に提出

歳出初の2000兆ルピア超え 2015年予算案国会に提出

 インドネシアのユドヨノ大統領は8月15日、2015年の国家予算案を国会に提出した。歳出総額は初めて2000兆ルピアを超え、歳入では税収を14年予算比1割増とした。同大統領は演説の冒頭、「持続的な経済成長と、格差是正に力を入れる」と話し、予算は7省庁に重点配分した。

 歳出総額は2019兆9000億ルピア。中央政府への割当が1379兆9000億ルピア、地方政府へ640兆ルピアを振り分ける。14年予算比1割増で、歳出は初めて2000兆ルピアを突破した。

 歳入総額は1762兆3000億ルピア。税収が1370兆8000億ルピアで、税外収入が388兆ルピア。14年補正予算と比べ税収部分で1割増を見込んでいる。

 歳出から歳入を引いた財政赤字は257兆6000億ルピアで、対実質国内総生産(GDP)比で2.32%を維持する。地元メディアが報じた。

 

2015年の経済統合控え東南ア域内のM&A活発化

2015年の経済統合控え東南ア域内のM&A活発化

 2015年末の東南アジア諸国連合(ASEAN)の経済統合(=AEC)を控え、域内のM&A(合併・買収)が活発になってきた。1~6月は金額ベースで前年比27%増と3年ぶりにプラスに転じた。欧米を軸に7割増えた世界全体の伸び率は下回るものの、食品や金融、エネルギーで需要拡大に先手を打つ大型案件が目立つ。域内での生き残りや世界市場への挑戦も念頭に、東南アジア企業のM&Aに拍車がかかりそうだ。日本経済新聞が報じた。

 米調査会社トムソン・ロイターによると、1~6月の東南アジア企業による自国、域内他国の企業を対象にしたM&A(資本参加も含む)は227億㌦(約2.3兆円 )。欧州の債務危機や中国の成長鈍化を受け、11年をピークに2年連続で減っていたが増加に転じた。低コストで資金を調達しやすい市場環境も背景にある。案件数は575件とほぼ横ばいで、大型案件が牽引している。

 

インドネシア中銀 政策金利7.50%を据え置く

インドネシア中銀 政策金利7.50%を据え置く

 インドネシア中央銀行は8月14日、政策金利のBIレートを7.50%に据え置いた。据え置きは9会合連続で、市場の予想通りだった。

    同中銀のアグス・マルトワルドヨ総裁は記者会見で「4.5%の上下1%とする中銀のインフレ目標および、経常赤字を健全な水準に減らすという方向と金利は一致している」と述べた。また、同総裁は第2四半期の経常赤字の対国内総生産(GDP)比率は4.27%だと明らかにし、アナリストの見通し4%を上回った。

    これを受け、ルピアは上げ幅を縮小し、1㌦=1万1680ルピアをつけた。前日終値は1㌦=1万1690ルピア。ロイター通信などが報じた。