インドネシア次期政権の改革実行力を不安視 CIMB

インドネシア次期政権の改革実行力を不安視 CIMB

 マレーシア系銀行、バンクCIMBニアガは今後のインドネシア経済について、10月に発足する次期政権の政策の実行力が課題になるとみている。CIMBは政権を担うジョコ・ウィドド氏が所属する闘争民主党(PDIP)の議席数が2割を下回り、脆弱な政権基盤に不安が残り、投資環境の改善に向けた政策の実施が難しいためだ。閣僚人事を専門的な人材で固めるほか、議決権を握るために、第2党のゴルカル党を取り込むことが不可欠になるとみている。

 ウィナン・ブドヨチーフエコノミストは同行が開催したセミナーで、最も大切な閣僚ポストは財務相と指摘。同相は5割は民間の専門家が起用される見込みだが、インフラ整備の促進などを実現させるため、民間人を指名する必要があるとしている。このほか、貿易相、エネルギー・鉱物資源相、国営企業相の顔ぶれにも注目が集まると付け加えた。NNAが報じた。

インドネシアへの1~6月の直接投資 過去最高

インドネシアへの1~6月の直接投資 過去最高

 インドネシア投資調整庁によると、同国への4~6月期の直接投資(FDI)実施額は、前年同期比16.9%増の76兆ルピア(約6864億円)だった。この結果、1~6月では116兆2000億ルピアとなり、過去最高を更新した。

 同庁では、未加工鉱石の輸出を禁じた新鉱業法が、直接投資増を促したと分析している。ジャカルタ・ポストなどが報じた。

 ただ、海外の大勢の見方は異なっている。同国の新鉱業法については、世界銀行が経済への貢献よりも“害”の方が大きいとコメントしているほか、日本や米国企業もこの新鉱業法を巡って対立し、提訴するに至っている。

インドネシア・ジョコ氏と経済協力を確認 岸田外相

インドネシア・ジョコ氏と経済協力を確認 岸田外相

 インドネシアを訪問中の岸田文雄外相は8月12日、10月に就任予定のジョコ・ウィドド次期大統領=ジャカルタ特別州知事=と会談。安倍晋三首相からの親書を渡して、ジョコ氏の当選を祝福し、経済やインフラ分野での協力を確認した。

 岸田外相は多くの日系企業がインドネシアを有望な投資先と見ていることを挙げ、成長の課題となっているインフラ整備の支援や、高い技術力を生かした協力に力を入れると表明。ジョコ氏も港湾整備などの分野での協力を求めた。

 

インドネシアの7月の外貨準備高14カ月ぶり高水準

インドネシアの7月の外貨準備高14カ月ぶり高水準

 インドネシア中央銀行によると、同国の7月末時点の外貨準備高は前月末比2.7%増の1105億米㌦(約11兆2760億円)だった。ユーロ債の発行や石油・ガスの輸出が堅調だったことなどがその要因。この結果、4カ月連続の増加となり、2年7カ月ぶりに1100億米㌦を超えた。

 輸入代金の6,4カ月分、輸入代金と政府の対外債務返済額の8.2か月分に相当し、国際通貨基金(IMF)が安全圏と定める3カ月以上の水準を維持した。

第2四半期の経済成長率5.12%に減速 予測下回る

第2四半期の経済成長率5.12%に減速 予測下回る

 インドネシアの2014年第2四半期(4~6月期)の経済成長率は、昨年同期の5.81%から減速し5.12%となった。当初の予測である5.2%を下回り、リーマンショック後の09年以来、最低の値となった。インドネシア中央統計局はこれまで輸出主導で高い成長率を達成してきたが、今期は民間消費や投資は堅調だったが、GDP寄与度が8%の政府消費や、25%の輸出が不振だった-としている。ビスニス・インドネシアが報じた。

日本の14年成長率を1.5%に上方修正 アジア開銀

日本の14年成長率を1.5%に上方修正 アジア開銀

 アジア開発銀行(ADB、本部マニラ)は、「2014年アジア経済見通し補足版」で日本の14年の経済成長率予測を1.5%と、4月時点の1.3%から上方修正した。消費税増税前の1~3月期に、民間消費や企業による投資が活発だった点を考慮した。

インドネシアの7月のインフレ率4.53%に鈍化

インドネシアの7月のインフレ率4.53%に鈍化

 インドネシア中央統計局によると、7月消費者物価指数は前年同月比4.53%上昇した。レバラン(断食明け大祭)を控え、物価が上がりやすい時期で前月比では0.93%上昇し、6月(0.43%上昇)を上回る上昇率となった。ただ、補助金対象燃料の値上げの影響で急上昇した昨年に比べると、物価は落ち着いており、前年同月比では6月の6.70%から鈍化した。

上半期の対中投資 大幅増の韓国が激減の日本を逆転

上半期の対中投資 大幅増の韓国が激減の日本を逆転

 韓国貿易協会北京支部によると、今年上半期(1~6月)における韓国のタイ中国投資額前年同期比45.6%増の28億米㌦(約2877億円)を記録し、7年ぶりに日本を逆転した。デジタルタイムスなどが報じた。

    サムスン電子などIT企業や現代自動車など自動車メーカーの対中投資規模の拡大や昨年、中国の最大の輸入国に浮上した韓国が今年もその地位を維持していることなどが、対中輸出の増加につながったと分析している。

 対中国投資の上位国は香港(438億5000万米㌦)、台湾(31億2000万米㌦)、シンガポール(30億9000万米㌦)。日本の上半期の対中投資額は前年同期比48.8%減の24億米㌦にとどまった。

 

インドネシア銅輸出再開へ 米鉱業大手が政府と合意

インドネシア銅輸出再開へ 米鉱業大手が政府と合意

 米鉱業大手フリーポート・マクモラン・カッパー・アンド・ゴールドの幹部は7月25日、インドネシア政府と銅輸出を巡る対立の解決に向け、覚書に署名したと明らかにした。6カ月にわたり停止している銅精鉱の輸出再開に道を開くとみられる。

 合意の一環として、インドネシアはフリーポートへの銅精鉱の輸出税率を25%から7.5%に引き下げた。製錬所建設の保証金支払いで、同社が合意したことを受けたもの。フリーポートは近くインドネシア政府から輸出再開の認可を得る見通しで、今年下期に75万6000㌧の銅精鉱を輸出すると予想している。ロイター通信が報じた。

海外からの上期の直接投資は過去最高も伸び鈍化

海外からの上期の直接投資は過去最高も伸び鈍化

 インドネシア投資調整庁は、今年1~6月の海外からの直接投資額(実行ベース)が前年同期比13.5%増の150兆ルピア(約1兆3200億円)になったと発表した。金額では半期の過去最高だが、伸び率は前年同期の22.9%から鈍化した。