日本政府は、タイに総額500億円を限度とする新型コロナウイルス感染症危機対応緊急支援借款と、総額5億円を限度とする無償資金協力する。同国の首都バンコクで5月2日、岸田首相およびプラユット首相立ち会いのもと、この旨の書簡の交換が行われた。
円借款により、ポストコロナも見据えた保健医療体制の強化、打撃を受けた貧困・脆弱層および中小企業への支援の促進が図られる。また、無償資金協力によりスワンナプーム国際空港、国境4カ所の検疫所および国境付近病院等を対象に、検疫・国境管理および感染症の診断・治療のための機材の整備に充てられる。
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岸田首相は4月29日、インドネシアの首都ジャカルタを訪問、大統領宮殿で同国のジョコ大統領と90分間会談した。会談後、ウクライナ情勢について、力による一方的な現状変更は認められず、ロシアによるウクライナへの軍事攻撃は容認できないと一致した。「明白な国際法違反であり、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがすものであって強く非難する」と強調した。そのうえで、ロシアに武力行使の即時停止と対話による打開を求め、日・インドネシアで世界経済への影響に対処することで合意した。
また、岸田氏は東・南シナ海について「力を背景とした一方的な現状変更の試み、経済的威圧に強く反対する」と説いた。ジョコ氏は「国連海洋法条約を含む法の支配に基づく地域の平和と安定の維持が重要」と語った。