日本政府は8月27日、国際博覧会推進本部を開き、2025年の大阪・関西万博に向けて、大阪メトロ中央線の会場の夢洲への延伸など会場周辺の整備計画を決めた。これを受けて、井上万博担当相が大阪を訪れ、吉村知事、松井市長と会談し、計画の決定を伝えた。
一方、大阪府市は、例えば「空飛ぶクルマ」など先進的な技術開発を紹介する展示が可能になるよう、必要な法整備や規制緩和を要望した。これに対し、井上担当相は「菅首相も規制改革には積極的で、万博まで3年8カ月、政府の対応をスピードアップさせたい」と述べた。
大阪・福島区「松本病院」が破綻 コロナで一般外来減響く
医療法人友愛会(所在地:大阪市福島区、従業員185名)は8月26日、大阪地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日弁済禁止の保全処分および監督命令を受けた。コロナ禍による医療機関の経営環境の厳しさは指摘されているが、経営破綻は全国初。
友愛会は、大阪府からの強い要請を受け、新型コロナ軽症・中等症の入院患者を受け入れる24時間救急対応の地域中核病院「松本病院」を運営。コロナ患者の受け入れに伴い、一般外来患者が大きく減少し、資金繰りがひっ迫していた。負債額は約52億円。
関西企業 今年のコロナ関連倒産200社超え ペース加速
帝国データバンクのまとめによると、新型コロナウイルスの影響による関西2府4県の企業倒産は、8月13日時点で201社に上った。これは破産、民事再生などの法的手続きを取って倒産した企業と法的整理の準備に入った件数を合わせたもの。
府県別にみると、大阪が127社、兵庫が40社、京都が19社、奈良が7社、和歌山が6社、滋賀が2社となっている。
2020年は3月から12月までの10カ月間で141社だったことから、2021年に入り倒産のペースが加速していることがうかがえる。
大阪・中之島にiPS細胞培養の拠点施設 25年に始動
京都大学iPS細胞研究財団は、大阪市北区中之島にiPS細胞の培養などを行う拠点施設などを設置、4年後の2025年に提供開始を目指す。これは体の様々な組織になるiPS細胞を患者自身の血液から作製して治療用に提供する、同財団が進めている「my iPSプロジェクト」の一環。
拠点施設は病院や研究機関などが集積する複合ビルの中に設置する。施設はおよそ1,800㎡、年間1,000人分のiPS細胞を自動培養する装置や、培養した細胞を保管するスペースなどを設ける予定。主に医療機関を通じて依頼を受け付け、1人あたり100万円の患者自身のiPS細胞を作製する。
6都府県の「宣言」5道府県に「まん延防止」適用
日本政府は8月2日、新型コロナウイルス対策として大阪、神奈川、埼玉、千葉の4府県に緊急事態宣言を発令した。これにより対象地域は発令中の東京、沖縄を合わせた計6都府県に拡大した。また、新たに北海道、石川、京都、兵庫、福岡の5道府県に「まん延防止等重点措置」を適用した。期間はいずれも8月2日から31日まで。
「緊急事態宣言」大阪と首都圏3県追加 8月末まで
日本政府は7月30日、新型コロナウイルス対策本部を開き、神奈川、埼玉、千葉の首都圏3県と大阪府に「緊急事態宣言」を発令した。期間は8月2~31日。現在、同宣言発令中の東京都と沖縄県も8月31日までの延長を決めた。
新型コロナウイルスの変異株、デルタ株の全国への爆発的な広がりに伴う新規感染者の急拡大を受けたもの。新規感染者は連日過去最多を更新、7月30日の日本全体の新規感染者は1万744人に上っている。
関西の上半期輸出額は過去最高 対米建設機械など
大阪税関によると、2021年1~6月の上半期の関西2府4県からの輸出額は8兆8,198億円となり、前年同期比19.7%増となった。上半期の輸出額が前年同期比でプラスとなるのは2018年以来で、金額は1979年以降で最高となった。
新型コロナウイルスの影響により在宅勤務が普及し、郊外に住宅を建てる需要が拡大していることで、米国向けの建設用機械などの輸出が伸びているという。また、アジア向けは半導体製造装置やタブレット端末のディスプレーの材料などに使われるプラスチックの輸出も好調だった。
新種目のスケボー女子で西矢が金,中山が銅の快挙
東京五輪新種目のスケートボード女子ストリートで7月26日、13歳の西矢椛(もみじ)が金メダル、16歳の中山楓奈が銅メダルにそれぞれ輝いた。西矢は、バルセロナ五輪の競泳・岩崎恭子(当時14歳)を超え、日本五輪史上最年少での快挙を成し遂げた。西矢は大阪市出身。昨日、金メダルを獲得した男子の堀米雄斗に続き、スケートボードストリートで男女ともに金メダル奪取となった。
関西空港国際線「22年夏には半分回復」を期待
関西国際空港を運営する関西エアポート(本社:大阪府泉佐野市)はこのほど国際線について、「2022年夏までには半分程度まで戻ると期待する」(山谷佳之社長)との見込みを示した。当面は人件費などのコスト削減を続け、10月には空港の利用状況をリアルタイムで確認するシステムを導入して運営効率を高める。
関西、大阪(伊丹市)、神戸の3空港を運営する関西エアポートは2021年3月期連結決算で、最終損益が345億円の赤字となり、2016年に関西空港の運営を受託して初の赤字に転落している。
スマートシティづくりへ 大阪に実証実験施設オープン
大阪市北区に、大阪商工会議所が主導して企画したITなどの先端技術を駆使したスマートシティづくりのための実証実験施設「コモングラウンド」がオープンした。場所はベアリング部品の製造などを手掛ける中西金属工業(所在地:大阪市北区)の敷地内。共同実験場(138㎡)には多数のセンサーやカメラを配置し、動く人やモノの立体データをリアルタイムで記録できるようにしている。
企業はこれらのデータを共有しながら、児童走行やAR(拡張現実)、VR(仮想現実)の技術を利用した製品やサービスの開発に向けて実験が可能だ。同施設は有料の会員制で、すでに大和ハウス工業、大阪ガス、NTT西日本など15社がメンバーとなっている。