関空20年度の総旅客数92%減 コロナで国際便99%と大打撃

関西空港を運営する関西エアポートがまとめた2020年度の関西国際空港の運営概況(速報値)によると、国際線と国内線を合わせた総旅客数は前年度比92%減の225万人だった。年度としては1994年9月の開港以来、過去最低となった。新型コロナウイルスの流行に伴う渡航制限で国際線の便数が大幅に減少したことが響いた。
20年度の国際線の旅客数は99.1%減の20万人にとどまった。国内線も遠方への旅行や出張の自粛で旅客数は69%減の205万人だった。国内線は政府の観光支援事業「GoToトラベル」の効果で一時的に回復したが、1月の緊急事態宣言で再び落ち込んだ。
なお同時に発表した20年度の大阪(伊丹)空港の旅客数は63%減の581万人、神戸空港は63%減の121万人だった。

パナソニック TVの自社生産縮小し中国TCLに委託で最終調整

パナソニック(本社:大阪府門真市)は、テレビの自社生産を大幅に縮小する方針を固め、中国の電機大手TCLと提携する方向で最終調整に入った。中小型液晶テレビの生産を委託する方向。これにより、パナソニックは自社生産の比率を下げテレビの収益力を高める。
パナソニックは、インドやベトナムでのテレビの自社生産は今年度中にも終えるなど、世界全体の生産体制を見直す。こうした一方で、日本国内で唯一テレビを生産している栃木県の宇都宮工場では、有機ELテレビなど高価格帯の製品を手掛けており、同生産体制は維持する。

米モデルナ製ワクチン 関空に到着「接種センター」で使用へ

米モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンを積み込んだ日航機が4月30日午前、ベルギーから関西空港に到着した。モデルナ製ワクチンは5月中の承認が見込まれ、政府は東京と大阪に設置を予定している「大規模接種センター」での使用を想定している。国内ですでに接種が始まっている米ファイザー製は成田空港に順次到着しているが、関空でのワクチン受け入れは初めて。

「大阪国際がんセンター」が4/28からコロナ患者を受け入れ

がんの治療などを専門に行う大阪・中央区の「大阪国際がんセンター」で4月28日から新型コロナ重症患者の受け入れを行うことになった。同センターの病床数は500床で現在およそ400人が入院している。同センターは、ICU(集中治療室)の病床をすべて新型コロナウイルスの重症患者用に振り向けることになった。

東京・大阪に大規模ワクチン接種会場5月中にも運営開始

日本政府は、新型コロナウイルスのワクチン接種を加速させるため、東京と大阪に大規模な接種会場を開設し、医師などの資格を持つ自衛隊の協力も得ながら、5月中にも運営開始する方針を固めた。接種会場は、東京・大手町と大阪の中心街に設け、1日当たり1万人の接種が行えるよう準備する方向で調整を進めている。
政府によると、3,600万人の高齢者が2回接種するのに必要な量のワクチンを6月中に確保できるという見通しを示しており、菅首相は高齢者の接種を7月末を念頭に終えられるよう取り組む考えを示している。

USJ 4/25から臨時休業発表 府への緊急事態宣言発令受け

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(所在地:大阪市此花区、USJ)は4月23日、25日から臨時休業すると発表した。大阪府に国から、東京都、京都府、兵庫県とともに4月25日から5月11日までの期間、緊急事態宣言が出されたことを受けたもの。
この期間中のチケットの取り扱いなどについて、4月23日の夜にホームページで案内する。

JR西日本 6月から200~300人をグループ外に出向 最長2年間

JR西日本(本社:大阪市北区)は、6月から200~300人の社員を飲食店やホテルなどのグループ外の企業に出向させることを決めた。期間は最長2年間。給料は受け入れ先の企業が負担する。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で鉄道利用客が大きく減少し、引き続き鉄道利用客の回復が見込めない状況にあることから、社員の出向により人件費の削減と雇用の維持を図る。
同社の2021年3月までの1年間の最終的な損益は2,400億円の赤字を見込んでおり、財務状況の改善が喫緊の課題となっている。

大阪メトロG 市内3エリアでオンデマンドバスの社会実験

大阪メトログループは3月30日から大阪市生野区と平野区の合わせて3エリアで、利用者が予約した日時や乗降場所に合わせて運行する「オンデマンドバス」の社会実験を始めている。運賃は大人210円、小児110円と市内を走る路線バスと同金額。使用している車両は、最大で8人乗りの乗客が乗れるワンボックス車。同実験は9月末までの予定。
オンデマンドバスは、運行する時間とルートが決められている路線バスとは違って、利用者が希望する乗車日時や出発地、目的地に応じて柔軟に運行するバス。複数の利用者が乗車する際、AI(人工知能)によって最適なルートを割り出して運行する。
社会実験が行われているのは生野区西部、平野区加美周辺、平野区長吉東部の3エリア。利用者はスマートフォンのアプリや電話を使って配車予約するときに、乗車したい時間やバス停、目的地のバス停などを指定する。運行時間は午前6時から午後11時までの間。バス停は各エリア内におよそ300m間隔で設置されており、生野区西部に73カ所、平野区加美に66カ所、平野区長吉東部に51カ所ある。
大阪市は、自宅から最寄りのバス停までの移動が困難な高齢者が増え、買い物や病院への通院が思うようにできない「ラストワンマイル問題」の解決策として、自宅近くまで配車できるオンデマンド交通(バス・タクシー)の導入を検討している。

大阪・関西万博にドイツ・フランスなど新たに6カ国参加

日本政府は4月20日、2025年の大阪・関西万博にドイツ、フランスなど新たに6カ国から参加表明があったと発表した。両国のほか、アルジェリア、インド、ヨルダン、ロシアの各国。G7からの参加表明は今回が初めて。この結果、これまでに参加表明したのは25カ国と3つの国際機関となった。日本政府は150カ国と25の国際機関の参加を目指し、今後も参加を呼び掛ける方針。

JR西日本 一時帰休5月末まで1カ月延長 鉄道利用回復見込めず

JR西日本(本社:大阪市北区)は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で鉄道利用者が大幅に減少していることに伴い、現在社員1,300人を対象に実施している一時帰休を5月末までとすることを決めた。この結果、同社の一時帰休は4カ月間継続されることになる。
今回対象となる社員、およそ2万7,500人のうち2月から1日あたり1,000人を休ませていたが、3月以降は1,300人に増やし、4月末までの実施を予定していた。
休んだ社員の給与は、国の雇用調整助成金の活用も検討して全額支払うとしている。