22年世界の石炭消費量 8年ぶりの高水準 天然ガス高騰で

英国のエナジー・インスティチュートが発表した「世界エネルギー統計レビュー」によると、2022年の世界の1次エネルギー消費量は前年比1.1%増の604.04エクサージュール(エクサージュールはエネルギー量の単位で、10の18乗ジュール)となった。中国、インドの消費拡大が伸びを牽引した。このうち価格高騰の天然ガスの代替需要により石炭の消費量が0.6%増の161.47エクサジュールと2014年以来の高水準となった。天然ガスは3.1%減の141.89エクサジュールまで下落した。石油の消費量は3.2%増の190.69エクサジュールと新型コロナウイルス禍前の2019年の水準まで回復した。

厚労省 緊急避妊薬を薬局販売へ 処方箋なしで試験運用

厚生労働省は6月26日、性交直後の服用で望まない妊娠を防ぐ「緊急避妊薬」について、一定の要件を満たす薬局に限定し、今夏ごろから調査研究として試験的に運用を開始することを決めた。これにより対象の薬局では、これまで必要だった医師の処方箋がなくても買える。また、対象薬局は原則、研修を受けた薬剤師が販売を担う。
緊急避妊薬の成分はレボノルゲストレルで、性交後72時間以内に飲めば妊娠を高確率で回避する。試験運用は2024年3月まで。地域の偏りがないように全都道府県で選定する。

園児置き去り防止へ 通園バスの安全装置設置はまだ55.1%

こども家庭庁の調査によると、子どもの置き去りを防ぐための幼稚園などの通園バスへの取り付けが義務付けられた安全装置について、6月末時点の設置率が55.1%にとどまることが6月27日、分かった。同庁は熱中症のリスクが高まる夏に向け、できるだけ早い設置と目視による確認の徹底を呼び掛けている。
調査は、通園バスを保有する幼稚園や保育所、認定こども園などを対象に実施された。回答した約2万1,300施設のバス計約5万台のうち、約2万7,500台が6月末までに設置を終えたか、設置する予定だった。

”ゼロゼロ融資”受けた企業の倒産が加速, 未回収すでに470億円

帝国データーバンクのまとめによると、”ゼロゼロ融資”を受けた後、1,000万円以上の負債を抱え法的整理の手続きを取った企業の数が今年1〜5月で236件と前年同期比1.5倍に増えている。2022年は1カ月平均32件だったのに対し、2023年は47件と加速している。
ゼロゼロ融資は無利子の期間が最大3年間で、2020年4月から5月にかけて出された1回目の緊急事態宣言の後、運転資金確保のために融資を受けたケースが多いことから、返済は7月から本格化するとみられている。すでにゼロゼロ融資を受けた企業の倒産件数は累計で802件で、回収できなかった融資額は推計でおよそ470億6,000万円に上るという。
経済産業省によると、申し込みは2022年9月末で終了し、融資総額はおよそ43兆円に上る。仮に企業が返済できなくなった場合は、各地の信用保証協会が元本を肩代わりするが、協会は国の財源を裏付けとしているため、最終的に回収できなければ、融資資金の一部は実質的には国民負担となる。
融資を受けた企業の返済が今夏から本格化するため、政府は企業の新たな借り換えを保証する制度を2023年1月に設けており、利用実績は6月9日時点でおよそ1兆2,000億円となっている。

22年死亡者 過去最多の156万人 20年で1.5倍 火葬できず12日間待ちも

厚生労働省の人口動態統計によると、2022年1年間に国内で死亡した日本人の数は156万8,961人で、前年比12万9,105人(8.9%)増え、1899年に統計を取り始めて以降、最多となった。これを1989(平成元)年と比べるとおよそ2倍、この20年でも1.5倍に増えている。高齢社会の進行に伴いこの傾向は変わらず、2040年には約167万に達する見込みだ。2022年は、この大幅な増え方で人口の多い都市部では、亡くなった家族をすぐに火葬できず、12日間も待ったケースも出ている。
2022年死亡者を死因別でみると、最多は「がん」で38万5,787人と全体の24%を占めている。次いで「心疾患」が23万2,879人(14%)、「老衰」が17万9,524人(11%)などが続き、「新型コロナ」は4万7,635人だった。

G7男女共同参画相会合 男女間の賃金格差是正など共同声明

栃木県日光市で開かれていた主要7カ国(G7)の男女共同参画・女性活躍担当相会合は6月25日、「コロナ禍の教訓」や「女性の経済的自立」をテーマに討議を行い、議論の成果を盛り込んだ共同声明を発表して閉幕した。
共同声明では①男女間の賃金格差を是正するため、柔軟な働き方や公平で透明な給与制度を推進する②性別に基づく役割分担意識などの変革の必要性を強調している。

イクイノックス 宝塚記念制す 国内外でG1レース 4連勝飾る

第64回宝塚記念(2200m芝、17棟頭出走、G1)は6月25日、兵庫県宝塚市の阪神競馬場で行われ、圧倒的1番人気に支持されたイクイノックス(クリストフ・ルメール騎乗)が2分11秒2で優勝し、昨年秋以降に天皇賞・秋、有馬記念、ドバイ・シーマクラシックに続く国内外のG1レース4連勝を飾った。ルメール騎手は宝塚記念2勝目、木村哲也調教師は初勝利。
イクイノックスは前半、後方に待機し、最後の直線で他馬とは違う差し脚で一気に先行馬を抜き去り、トップに突き抜けた。クビ差の2着に10番人気のスルーセブンシーズ、さらに1馬身差の3着に2番人気のジャスティンパレスが入った。

落合改め伯桜鵬が3場所で最速タイの新入幕 大相撲名古屋場所

日本相撲協会は6月26日大相撲名古屋場所(7月9日初日、会場:ドルフィンズアリーナ)の新番付を発表した。先場所・十両西8枚目で14勝した落合改め伯桜鵬が、幕尻の西前頭17枚目に入り、新入幕を果たした。初土俵から3場所での新入幕は遠藤と並んで昭和以降、最速タイのスピード出世。伯桜鵬は元横綱白鵬の宮城野親方の弟子。このほか、豪ノ山と湘南乃海が新入幕、武将山が再入幕を果たした。

5月熱中症搬送 過去2番目の3,655人 真夏日続きで 消防庁

総務省消防庁は6月24日、5月に熱中症の疑いで救急搬送された人は全国で3,655人に上ったと発表した。前年同月比987人上回り、比較可能な2015年以降で2019年の4,448人に次いで多かった。体が夏の暑さに慣れていない中、各地で真夏日の30度超えの急激な気温上昇が続いた5月中旬を中心に搬送者が増えた。
全搬送者のうち、65歳以上の高齢者が51.5%を占めた。都道府県別でみると、東京の270人が最多で、埼玉269人、愛知259人、大阪201人などと続いた。

京都五花街の芸・舞妓70人が参加し合同公演前の”総ざらえ”

京都に5つある花街の芸妓や舞妓が同じ舞台に立つ恒例の合同公演を前に6月23日、京都市東山区の南座で最後の通し稽古、”総ざらえ”が行われた。この総ざらえには五花街からおよそ70人が参加した。今年で30回目を迎える合同公演「都の賑い」は6月24〜25日、南座で開かれる。