日本の労働生産性 OECD38カ国中27位と過去最低

日本生産性本部が12月19日発表した2021年の労働生産性の国際比較によると、日本の1時間あたりの労働生産性は49.9ドルで経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国中27位となった。これは比較可能な1970年以降、最も低い順位。
日本は、経済成長率は上昇したものの、新型コロナ禍からの経済正常化に伴い、労働時間が増えたことが生産性の下押しにつながったという。
1位はアイルランドで、139.2ドル、2位はルクセンブルクで119.2ドル。いずれも法人税率が低く、外資企業が数多く立地する。先進7カ国では米国の7位(85.0ドル)が最高だった。
労働生産性は、働く人が一定の時間内にどれだけモノやサービスを生み出したかを指標化したもの。

日銀の国債保有 初の5割超え 家計の金融資産2,005兆円

日銀が12月19日発表した2022年7〜9月期の資金循環統計によると、9月末時点で国庫短期証券を除く国債発行残高1,066兆円のうち日銀が536兆円を保有。保有割合が50.26%と初めて5割を突破した。
また、9月末時点の家計の金融資産は前年同期比0.8%増の2,005兆円だった。4四半期連続で2,000兆円を超えた。内訳は現預金が最も多く、2.5%増の1,100兆円で、次いで保険・年金・定型保証が539兆円。

W杯 アルゼンチン36年ぶり3回目V PK戦で仏を破る

サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会は12月18日、アルゼンチンとフランスの間で決勝戦が行われ、延長、PK戦の末、アルゼンチンが36年ぶり3回目の優勝を果たした。フランスは連覇を逃した。
試合は前半2−0でメッシ率いるアルゼンチンがリード、主導権を握った。しかし、後半、粘るフランスはエース、エムバペの2ゴールで追いつき、延長戦に入った。ここでもアルゼンチンが先に勝ち越し点を奪うが、またもフランスはエムバペがハットトリックとなる得点を挙げて追いつき、3−3の激闘を繰り広げた。運命のPK戦はアルゼンチンが4−2で制した。
FIFAは、カタール大会のゴールデンボール(MVP)にメッシ、シルバーボールに、56年ぶりに決勝戦でハットトリックを達成したエムバペ(8得点で得点王)、ブロンズボールにはクロアチアのモドリッチをそれぞれ選出した。

ドルチェモア 無敗でG1朝日杯制覇 2歳馬の頂点に

競馬の今年デビューした2歳馬の頂点を決める第74回朝日杯フューチュリティステークスは12月18日、兵庫県宝塚市の阪神競馬場(G1、1600m芝、17頭出走)で行われた。レースは1番人気のドルチェモア(坂井瑠星騎乗)が1分33秒9で制し、デビューから3連勝でG1初勝利を挙げ、1着賞金7,000万円を獲得した。坂井騎手、須貝尚介調教いずれもこのレース初勝利。
道中、好位につけたドルチェモアは安定したレース運びで、残り200mを切って先頭に立ち、そのまま押し切った。クビ差の2着に2番人気のダノンタッチダウン、さらにクビ差の3着に3番人気のレイベリングが入った。

天皇誕生日 23年2/23年の一般参賀実施 令和初へ

宮内庁は12月19日、2023年2月23日の天皇誕生日の一般参賀について、事前の申し込み制で即位後初めて実施すると発表した。新年の一般参賀と同様、1回当たりの入場者数を抽選で1,500人程度に絞り、入れ替え制で午前中に合計3回実施するとしている。
天皇誕生日の一般参賀は、令和になって以降、新型コロナウイルス禍により行われておらず、天皇陛下の即位後初めて。

メッツ 千賀と5年契約発表 総額103億円 育成選手初

米大リーグ、メッツは12月17日、プロ野球ソフトバンクから海外フリーエージェント(FA)権を行使した千賀滉大投手(29)と5年契約を結んだと発表した。3年目の2025年シーズン終了後に千賀が契約を破棄してFAになれる選択権を持つ。米メディアによると、5年総額で7,500万ドル(約102億7,500万円)。育成契約でプロ野球入りした選手がメジャー移籍するのは初めて。

”ゼロゼロ融資”返済のヤマ場は23年 破綻増必至

新型コロナウイルス禍で未曾有の大打撃を負うはずだった企業を支援・救済するため特例融資・助成金などで切り抜けてきた産業界だが、2023年は一転、経営破綻が続発する事態も予想される。
これは、新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた数多くの企業を下支えした無担保・無利子のいわゆる”ゼロゼロ融資”で、全国でとりわけ中小企業の倒産が抑制されてきたが、今後とりわけ2023年以降、この返済開始のヤマ場を迎えるためだ。
政府が掲げた金融支援策で、ゼロゼロ融資などが実施されたのは総額およそ43兆円に上る。その結果、とにかく人為的に生き延びた、いわゆる”ゾンビ企業”が16万社に及ぶとの指摘もある。これに想定外の記録的な円安や物価高が直撃し、取り巻く企業運営環境を一段と厳しくさせている。

中国でコロナ死者急増か 火葬場に列 発表は「ゼロ」

時事通信によると、新型コロナウイルスを徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策が破綻した中国で、感染拡大に伴い死者が急増しているもようだ。中国政府の12月17日までの公式発表では、コロナによる死者は連日「ゼロ」だが、インターネット交流サイト(SNS)上では、混み合う火葬場の様子が投稿されている。
台湾メディアによると、北京市東部の火葬場の外では遺体を乗せた車が長蛇の列を成し、火葬場は14日以降、24時間体制で稼働。死者の多くは高齢者で、施設の遺体安置所も満杯だという。河北省石家荘市でも火葬場外に車の列ができている様子がツイッター上に流れている。
中国では3年に近いゼロコロナ政策によって、国民の間にウイルスへの免疫が形成されておらず、ワクチンも米欧製と比べ効果が低い国産しか出回っていない。このため感染した場合、重症化する確率も諸外国より高いとみられ、今後死者数が100万人を超えるとの試算もある。