理化学研究所などの研究チームは5月26日、約4億年前の地層から見つかった謎の生き物「パレオスポンディルス」の化石を詳しく調べ、正体を突き止めたと発表した。魚類と両生類の中間にあたる特徴が見つかり、陸に上がる前の脊椎(せきつい)動物と考えられるという。この研究成果を25日付の科学誌ネイチャー電子版に発表した。
パレオスポンディルスは「古代の背骨」という意味。化石は19世紀、スコットランドの約3億9,000万年前(デボン紀)に湖だった場所から見つかった。骨の特徴をほかの脊椎動物と比較し、進化の過程をに位置付けたところ、肺魚と陸上脊椎動物のの中間にあたる生き物と推定された。魚と両生類をつなぐ「ミッシングリンク」(失われた輪=進化の過程で存在したはずだが、化石が見つかっていない生物)の一つだと考えられるという。
「東北絆まつり」開幕3年ぶりにパレード復活
東日本大震災からの復興を願い、東北6県を代表する夏祭りが集結する第5回「東北絆まつり」が5月28日、秋田市で開幕した。29日まで。航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が秋田市上空を飛行し、大勢の来場者で賑わった。
夜には新型コロナウイルスの影響で過去2年、中止していたパレードも3年ぶりに復活した。パレードは午後6時すぎに地元・秋田の竿燈(かんとう)まつりでスタート。次いで、盛岡のさんさ踊りなど6つの祭りの出演者らが会場の陸上競技場を練り歩いた。メイン会場では秋田の郷土芸能が披露された。
東北絆まつりは2016年まで開かれた「東北6魂祭」の後継行事として、2017年から6県が持ち回りで開催。
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中央省庁の若手キャリアの退職13年度比43%増
人事院は5月25日、中央省庁の幹部候補でキャリアと呼ばれる総合職の退職状況を初めて公表した。在職10年未満の若手が対象で、2020年度の退職者数は109人で、2013年度の76人から43.4%増えた。
調査によると、総合職の採用が本格化した2013年度から2017年度までは、10年未満での退職者は100人以下で推移。年度平均で80人程度だった。その後、2018年度116人、2019年度139人、2020年度109人と3年連続で100人を超えている。具体的な退職理由は十分把握できていないとしている。
人事院は同日、国家公務員およそ28万人のうち、2020年度に超過勤務の上限を超えた職員の割合は8.7%で、前年度より1.6ポイント増加したとの調査結果も公表した。新型コロナ関連の業務が発生し、長時間労働を余儀なくされた職員が増えている。
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認知症,ALS治療に光 大阪公立大が効果を確認
大阪公立大学の研究グループはこのほど、前頭側頭型認知症(FTD)や筋萎縮性側索硬化症(ALS)のモデルマウスにリファンピシンを1カ月間経鼻投与したところ、ヘキサヌクレオチド(GGGGCC)リピートの異常伸長(HRE)に起因する神経病理が抑制され、認知機能が改善したと発表した。
FTDやALSはC9orf72遺伝子の変異によって発症するとされているが、治療法は確立されていない。C9orf72遺伝子の変異により生み出された異常なRNAやタンパク質が凝集し、神経系に蓄積することで神経変性が起こると考えられている。
同大の研究の成果である、このタンパク質の蓄積を抑えることが、FTDやALS治療法開発の第一歩になると期待される。