23年貿易収支9兆2,914億円の赤字 輸出額は過去最高

財務省が1月24日発表した貿易統計によると、2023年の貿易収支は9兆2,914億円の赤字だった。赤字となるのは3年連続だが、赤字額は過去最大だった2022年の20兆余から54.3%減となり半減した。資源高が一服したことで輸入額が減ったことが主な要因。
輸出額は2022年に比べ2.8%増加し100兆8,866億円で過去最高となった。半導体不足の解消で自動車の輸出額が17兆2,652億円と32.7%伸びた。一方、輸入額は同7.0%減少し、110兆1,779億円だった。

水戸 偕楽園の梅 ”八重寒紅”など早咲き品種咲き始める

梅の名所として知られる茨城県水戸市の偕楽園で早咲きの品種が咲き始めた。”八重寒紅”などが可憐な花をつけている。今冬一番と目される寒波の襲来で、日本列島は凍える寒さに見舞われているが、季節は着実に前へ進んでいることをうかがわせる。
偕楽園におよそ100品種、3,000本の梅の木が植えられている。多くの品種が開花し始める2月10日からは恒例の「水戸の梅まつり」が開かれる予定。偕楽園は金沢市の兼六園、岡山市の後楽園とともに日本三大名園の一つ。

東京国立博物館で「中尊寺金色堂」建立900年特別展

世界遺産登録されている岩手県・平泉町の「中尊寺金色堂」が今年、建立900年になるのに合わせ、堂内に安置されている国宝の仏像11体などを一堂に展示する特別展が、1月23日から東京国立博物館で始まった。同特別展は4月14日まで。
中尊寺の金色堂は1124年に奥州藤原氏の初代、藤原清衡が戦乱のない世を願って建立。現存するものとしては東北で最も古い建造物。今回展示されるのは阿弥陀如来坐像を中心とした阿弥陀三尊像はじめ、展示作品50点のうち41点が国宝。栄耀栄華を誇った清衡・基衡・秀衡の奥州藤原三代の当時の本拠・平泉の文化水準の高さをうかがわせる。
このほか、会場に設置された幅およそ7mの大型ディスプレーで超高精細の8K技術を使ったCGで原寸大の金色堂が再現されている。

自民党 岸田派議員総会 解散を正式決定 66年の歴史に幕

自民党の岸田派(宏池会)は1月23日、臨時の議員総会を開き、同派を解散する方針を正式に決めた。出席した所属議員からは異論は出ず、解散に伴う手続きなどを幹部に一任した。
同派は池田勇人元首相が1957年に創設した最も古い派閥。池田氏、大平正芳氏、鈴木善幸氏、宮澤喜一氏、岸田文雄首相の計5人の首相を輩出した。

石川県 応急的住宅3月末までに1万5,000戸を確保

石川県は1月23日、能登半島地震の被害者向けに、3月末までに応急的な住まい約1万5,000戸を確保すると発表した。このおおよその内訳は提供を開始している賃貸型の応急住宅(みなし仮設)約3,800戸に加え、プレハブ型の仮設住宅を3,000戸建設する。このほか、県内外の公営住宅で8,800戸の確保にめどが立ったとしている。
地震による被害で居住できなくなった住宅は多く、県の推計によると応急的な住まいの需要は9,000戸以上とみている。応急住宅の確保により、災害関連死のリスクを伴う避難所生活の早期解消を目指す。

能登半島地震「停電 概ね1月中に復旧」経産相が見通し

斎藤健経済産業相は1月23日、能登半島地震発生後続いている停電に関し、一部地域を除き1月中に復旧するとの見通しを示した。土砂崩れなどで復旧が難しい場所については順次、電源車の派遣などを進めると説明している。経産省によると、北陸電力管内での停電は約5,100戸で続いている。

理研など アンモニアを合成する極微金属クラスター触媒

理化学研究所(理研)、東大、北海道大の共同研究グループは1月22日、アンモニアを合成する極微金属クラスター触媒を創製し、これを用いてアンモニアを低い温度でも持続的に合成することに成功したと発表した。これは極微サイズの金属クラスターの新しい合成手法を提案し、燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しないアンモニア燃料の合成を温和な条件下で可能にするもので、省エネや脱炭素社会への貢献が期待される。

自民で派閥全廃を求める議連発足 無派閥議員ら15人参加

自民党内で派閥をすべて解消すべきだと訴える有志議員が1月22日、会合を開き議員連盟「政治(まつりごと)変革会議」を発足させた。代表は無派閥の青山繁晴参院議員が務める。
会員は現在15人で、この日の会議には無派閥議員を中心に13人が集まり、すでに派閥解散を決定した二階派と岸田派、派閥存続を主張している麻生派からも議員が参加した。
政治変革会議では、形の上での派閥解消ではなく、しっかりと法改正、党の取り決めによって裏打ちされた派閥の全廃を実現したいとしている。

小惑星リュウグウに彗星塵が衝突した痕跡を発見

東北大、立命館大、京大、東大の研究チームは1月22日、小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」から回収した岩石粒子分析の結果、小惑星表面に彗星の塵が衝突してできた溶融物を発見したと発表した。そして、この溶融物は彗星の塵とリュウグウの構成物が高温で融けて混ざり合うことで生成したことが分かった。
溶融物は、リュウグウの主成分であるケイ酸塩ガラスでできており、ガラスの中には小さな球状の硫化鉄粒子や気泡が含まれていた。また、リュウグウの主成分の含水ケイ酸塩鉱物と彗星の塵が混ざりあった化学組成を持っていた。これらのことから衝突した彗星の塵の中には有機物が含まれていたと考えられ、生命の起源物質を含む小さな塵が宇宙から地球軌道付近に飛来していたことが分かった。