24年春卒大学生の「就活」解禁 企業の採用意欲高い

政府が決めたルールに基づく2024年春卒業予定の大学生の就職活動が、3月1日から企業による学生への説明会が始まり本格化した。
就職情報サイトの「マイナビ」が2月に全国の企業を対象に行った調査では、2024年春に卒業する大学生の採用人数を「増やす」と答えた企業の割合は、文系が前年より8ポイント余り高い27.7%、理系が7ポイント高い29.8%といずれも上昇している。増加は2年連続。コロナ禍からの経済回復に伴い、企業の採用意欲は一段と高まっている。
また、採用環境が「厳しくなる」と回答した企業の割合は、文系、理系ともに前年より大幅に増えほぼ半数に上っている。人材の獲得に向け実施したり検討している企業の取り組みとして「初任給の引き上げ」が59.2%、仕事の内容の明確化につながる「職種別採用の導入」が51.5%などとなっている。

タイ 22年GDP2.6% 23年は2.7〜3.7%へ下方修正

タイ国家経済社会開発委員会のまとめによると、同国の2022年の実質GDP成長率は2.6%となり、前年の1.5%からプラス幅が拡大した。堅調だった第3四半期の4.6%から一転、第4四半期は減速し1.4%へと大幅に伸びが鈍化したものの、前年を上回る通年プラスを維持した。
また、こうした状況を受けて、2023年の実質GDP成長率見通しについては2.7〜3.7%とし、2022年11月の公表していた3.0〜4.0%から下方修正した。

障害児事故死 大阪地裁 逸失利益 平均賃金の85%判決

大阪地裁が2月27日、障害児事故死の案件で、逸失利益を全労働者の平均賃金の「85%」とする、通常の60%より踏み込んだ判決を下した。これは大阪市生野区で2018年、重機にはねられて亡くなった聴覚支援商学部5年の女児(当時11)、井手安優香さんの遺族が、事故を起こした運転手らに約6,100万円の損害賠償を求めた訴訟。
武田瑞佳裁判長は、就労で得られたはずの「逸失利益」の算定に「全労働者の平均賃金の85%」を用いるべきだとして、約3,700万円の支払いを命じた。武田裁判長は事故で亡くなった安優香さんの学習状況などを個別に検討。他人と積極的に交流していたことを踏まえ、通常より一歩踏み込んだ判決を下した。
争点は逸失利益の算定方法で、運転手側は全労働者平均の6割にとどまる聴覚障害者の平均賃金が妥当だと主張していた。

JAXA 宇宙飛行士候補2人を発表 4,127人から選抜

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2月28日、新たな宇宙飛行士の候補者として、13年ぶりに実施された宇宙飛行士の選抜試験に合格した2人を選んだと発表した。選ばれたのは世界銀行上級防災専門官の諏訪理(まこと)さん(46)と、日本赤十字医療センター外科医の米田あゆさん(28)。2人は過去最多の4,127人の応募者から選抜された。諏訪さんはこれまでで最年長の合格者。米田さんは女性では向井千秋さん(70)、山崎直子さん(52)に続く3人目で、正式に飛行士になれば現役最年少となる。

京都発スタートアップ団体発足 日米で支援 VCら

日米などの起業家らでつくる有志団体「イノベーターズ・パス」が2月27日、発足した。アップルの創業者、スティーブ・ジョブズ氏がたびたび訪れていたことにちなみ、京都市西京区の西方寺で発足式が行われた。発足式には「イノベーターズ・パス」の創設メンバーやエマニュエル駐日大使ら関係者約20人が参加した。
同団体は主に京都府内に拠点を置くスタートアップ企業を、米国のベンチャーキャピタル(VC)関係者や起業家と引き合わせるなどして、その事業展開を後押しする。シリコンバレーの企業と情報交換したり、米国の投資家らへのプレゼンテーションなど、関係者との意見交換の場の設定などを、在日米国大使館が援助する予定。

22年出生数79.9万人 国の推計を11年早く80万人割れ

厚生労働省は2月28日、2022年の出生数(速報値)が前年比5.1%減の79万9,728人にとどまったと発表した。80万人割れは比較可能な1899年以降で初めて。また、国の人口推計より11年も早く80万人を割り込んだ。その結果、7年連続での過去最少の更新となった。
出産期にあたる世代の人口減少に加え、新型コロナウイルス禍での結婚や出産を控える人が増えたことが主要因として挙げられる。出産数の減少に歯止めをかけるため近年、結婚・出産・保育・子育てまで抜本的かつ切れ目のない環境の整備の必要性が指摘されながら、具現化できていないことをうかがわせる。

中国への水際対策 3月から緩和へ 松野官房長官

松野博一官房長官は2月27日、3月1日から中国からの渡航者への新型コロナウイルス対策を緩和すると発表した。2022年12月30日から入国者全員に義務付けていた検査について、一部を対象としたサンプル検査に切り替える。出国前72時間以内の陰性証明を提示すれば入国できるようにする。また、中国からの入国を成田、羽田、関西、中部の4空港に限定していた措置も取りやめる。

パンサラッサ サウジカップ制覇 賞金13億円超獲得

1着賞金1,000万ドル(約13億6,000万円)と世界最高を誇るサウジカップ(G1、ダート1800m、13頭立て)が2月25日、キングアプドゥルアジーズ競馬場で行われ、日本馬のパンサラッサ(吉田豊騎乗、牡6歳、矢作芳人厩舎、父ロードカナロア)が好スタートを決め、逃げ切り勝ちを収め、日本勢初の快挙を成し遂げた。勝ち時計は1分50秒8。同馬はダートG1初挑戦だった。この結果、同馬は2022年3月のドバイ・ターフⅡ続きG1・2勝目の大金星を挙げた。今回のサウジカップには日本馬6頭が挑んでいた。

大阪マラソン開催 約3年ぶり市民ランナーが参加

第11回大阪マラソンが2月26日開催され、約3万人のランナーが大阪府庁前〜大阪城公園の42.195kmを駆け抜けた。市民ランナーの参加は2019年12月の第9回大会以来で、約3年ぶり。
2024年のパリ五輪の選考経過対象レースであり、このレースで男子は24歳の西山和弥(トヨタ自動車)が2時間6分45秒で日本勢最高の6位に入った。初マラソンの日本最高記録。レースはエチオピアのハイレマリアム・キロスが、ウガンダのビクター・キプランガットに競り勝ち、2時間6分1秒で優勝した。
池田燿平(花王)も西山とともに、10月実施の2024年パリ五輪代表選考会「グランドチャンピオンシップ(MGC)」への出場権を新たに獲得した。

マルコス大統領訪日で130億ドル規模の投資約束

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、フィリピン政府はこのほど、マルコス大統領は訪日時(2月8〜12日)に産業界のリーダーや投資家とミーティングを実施し、フィリピンのビジネス・投資環境について説明し、130億ドル規模の投資約束を得たと発表した。
日本とフィリピンの企業、政府機関の間で投資に関連する35件の基本合意書や覚書が締結された。締結された分野は製造、建設、運輸、エネルギー、環境、ヘルスケアなど多岐にわたる。