中国3月貿易黒字473億㌦ コロナで貿易物流混乱

中国税関総署が4月13日発表した2022年3月の貿易統計(ドル建て)によると、輸入は前年同月比0.1%減の2,287億ドル(約28兆円)だった。一方、輸出は14.7%増の2,760億ドルだった。この結果、貿易黒字は473億ドルだった。
輸入は新型コロナウイルスによる行動制限で物流が混乱し、2020年8月以来のマイナスとなった。輸出は春節(旧正月)休暇で工場の生産が停止した2月(6.2%)から拡大した。

スケート小平奈緒が引退へ 10月に長野でラストレース

スピードスケート女子500mの2018年平昌冬季五輪金メダリスト、小平奈緒(35)が4月12日、長野市のエムウェーブで10月下旬に行われる全日本距離別選手権の500mを競技人生のラストレースとし、現役を引退する意向を表明した。
決断の理由について「以前から五輪は北京で最後かなと考えていた。スケートだけでなく、自分の人生を次に進めたい」とし、「こんなにたくさんの人と出会い、たくさんのことを学べるとは思っていなかった。本当に素敵なスケート人生だった」と振り返った。
出身地の長野県を拠点に活動してきた小平は、女子短距離で日本のエースとして長く活躍し、五輪には2月の北京まで4大会連続で出場。日本選手団主将を務めた平昌五輪での金メダルは、スピード女子の日本勢で初めての快挙だった。

WTO 22年世界貿易量3.0%増へ引き下げ 制裁で 

世界貿易機関(WTO)は4月12日、2022年の世界の貿易量が前年比で3.0%増にとどまるとの見通しを発表した。2021年10月に予測した4.7%増から1.7ポイント引き下げた。2月24日に始まったロシアによるウクライナへの違法な軍事侵攻に対する米欧日の金融・経済制裁により、ロシアおよびウクライナからの避難民を受け入れている周辺諸国の経済が低迷すると見込んだ。

京都大病院で世界初の血液型違う親子間で生体肺移植

京都大学付属病院は4月12日、血液型不適合の親子間で生体肺移植を実施したと発表した。同病院によると血液型不適合の生体肺移植は世界初。
血液型不適合の臓器移植は激しい拒絶反応などのリスクが指摘される。だが、免疫抑制剤の投与や血漿交換など拒絶反応対策に最善を尽くし、親子とも容体は安定しているという。
手術を受けたのは関東に住む閉そく性細気管支炎のO型の10代女性で、B型の父親とO型の母親からそれぞれ肺の一部が移植された。手術は2月16日に実施された。京大病院と日本移植学会が同日、オンラインの記者会見で明らかにした。

東北大 特定のレアメタルに依存しないリチウム蓄電池

東北大学の研究チームは4月8日、従来のように少数の元素種を混合するのではなく、発想を逆転させ、多数の元素を同時に混合してエネルギー利得(配置エントロピー)を高めることで、層状酸化物構造で構成される単一の相からなる正極材料の合成に成功したと発表した。
これにより、これまで利用が困難だった元素が利用可能になるだけでなく、コバルトやニッケルといった特定元素への依存による商業的リスクを低減した、新規な材料開発が可能になると期待される。

北欧2国 夏にもNATO加盟申請へ ウクライナ情勢受け

英紙タイムズによると、ロシアと近接するフィンランドとスウェーデンが早ければ夏にも北大西洋条約機構(NATO)に加盟を申請する準備を進めている。フィンランドは6月、スウェーデンはその後に加盟申請する。ロシアのウクライナ侵攻を受け、両国が対応を急いでいるもの。
ロシアはこれまで、これら両国がNATOに加盟すれば軍事、政治的に重大な結果を招くと警告しており、対抗策を講じるのは確実。欧州の安全保障構造が大きく変わる可能性をはらんでいる。

東京電力EP 終活サポートをワンストップで提供

東京電力エナジーパートナー(EP)(本社:東京都中央区)は4月11日、高齢顧客の生前からの相続・資産・保険等にかかる各種相談や、死後に必要となる手続きや葬儀などをワンストップで提供する終活サポート「さいごまで安心サービス」の販売を同日、開始したと発表した。サービス提供エリアは茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川。
このサービスには、生前から老後の年金・相続対策等、専任のファイナンシャルプランナーへ追加料金なしで、何度でも相談できるサービスが標準付帯している。このため、顧客自身が納得いく最期について、エンディングノートの作成を通じてゆっくりと考えることができる。

立民・国民が保育士ら処遇改善法案 初の共同提出

立憲民主、国民民主両党は4月11日、保育士・幼稚園教諭処遇改善法案を衆院に共同提出した。両党が法案を共同提出したのは今国会初めて。
法案は、保育士と幼稚園教諭の賃金を月額1万円増額するための措置などを講じるよう定めた。政府が提出済みの関連法案と並行審議するよう与党側に要請している。
立民、国民両党は、介護職員の処遇改善法案も早ければ4月中に共同提出する方向で検討している。

厚労省 オミクロン派生型「XE」国内初確認

厚生労働省は4月11日、新型コロナウイルスの変異型「オミクロン株」から派生した「XE」と呼ばれるウイルスの感染者が、日本で初めて確認されたと発表した。感染が確認されたのは3月26日に成田空港から入国した、米国に滞在歴がある30代女性。現時点では国内での感染拡大は確認されていない。
XEはオミクロン株のうち「BA.1」と派生型「BA.2」が混ざったウイルス。感染力や重症化のしやすさなど詳細は分かっていない。