タイ 初のサル痘感染者確認 観光業への影響を懸念

タイ保健省疾病管理局(DDC)は7月22日、タイ国内で初めてサル痘の感染者が報告されたと発表した。感染者は南部プーケット島に滞在していたナイジェリア人の旅行者。病院で感染が確認された後に逃走し、23日にカンボジアで拘束されたという。
感染が再拡大しつつある新型コロナウイルスとともに、サル痘の感染者の増え方次第では、回復しつつある観光業への影響が懸念される。

岸田首相 経団連に「3%以上の持続的賃上げ」要請

岸田首相は7月22日、経団連の会合に出席し「コロナ前の業績を回復した企業においては3%以上の賃上げを実現していただきたい」と述べ、一層の賃上げを経済界に訴えた。岸田氏は、今春闘の賃上げを「一定の成果が上がっている」と評価しつつ、現状の物価高騰に触れ、「今後も今年以上の持続的な賃上げが求められる。ぜひもう一段の協力をお願いしたい」と強調した。

WHO サル痘で緊急事態宣言 拡大防止へ対策強化を

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は7月23日、動物由来のウイルス感染者「サル痘」について、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当すると宣言した。従来の流行地のアフリカ以外でも欧州をなどに感染が急速に広がる自体を重く見て、各国に対策の強化を促す必要があると判断した。WHOはサル痘のリスクについて、欧州は「高い」、世界全体では「中程度」と評価している。
WHOによると、これまでに世界75の国・地域で1万6,000人を超える感染者が確認され、5人が死亡している。日本では感染者はまだ出ていない。

インドで中国企業締め出しの動き 資産凍結など

複数のメディアによると、インドが自国市場から中国企業を締め出そうとの動きが相次いでいる。スマートフォン大手の資産凍結や、自動車工場の買収不許可といった動きだ。ただ現時点では、中国の対応は意図的と思えるくらい抑制的で、対抗措置などはみられない。
この点についてアナリストは、中国にはロシアとの協調路線にインドを取り込む狙いがあるからとみている。とはいえ、こうした状況が続けば中国側が受ける打撃はさらに大きくなるだけに、両国の一段の関係悪化といった事態も予想される。

日銀 現行の大規模金融緩和策を維持 特異な措置

日銀は7月21日、金融政策決定会合を開き、金利を極めて低く抑える現行の大規模な金融緩和策を維持することを決めた。世界は軒並み利上げに踏み切っている中、特異な措置に映る。
欧州中央銀行(ECB)は同日開かれた理事会で11年ぶりとなる利上げ(0.5%)に踏み切ったのをはじめ、来週には米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げを決める見通しとなっている。

22年アジア成長率4.6%に下方修正 中国減速 ADB予測

アジア開発銀行(ADB)は7月21日、アジア新興国の2022年の国内総生産(GDP)の前年比伸び率が4.6%になるとの見通しを公表した4月の前回予想から0.6ポイント下方修正した。これは中国、インド、東南アジアなど46カ国・地域が対象。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴うロックダウン(都市封鎖)が中国経済を減速させるほか、食品やエネルギー価格高騰も各国の消費に響くとの見立て。
中国の成長見通しについては、前回予想から1ポイント引き下げ4.0%とした。東南アジアは5.0%へ0.1ポイント上方修正した。