インド 2070年に温暖化ガス排出ゼロ 首相COP26で表明

インドのモディ首相は11月1日、英グラスゴーで開かれている第26回気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で演説し、2070年までに温暖化ガス排出の実質ゼロを目指すと表明した。インドが排出ゼロ目標を示すのは初めて。
長期で排出量を実質ゼロにする目標を巡っては、日米欧など先進国が2050年までと期限を置いているほか、中国やロシア、サウジアラビアなどの新興国は2060年に設定している。インドはさらに10年遅い2070年にした。
モディ首相はインドの人口は世界の17%を占めるが、温暖化ガス排出量は5%にすぎないと説明。2030年までに再生可能エネルギーなど非化石燃料による発電容量を500GW(ギガワット)にするほか、エネルギー需要の50%を再生可能エネルギーで賄う方針を示した。

中国景況感悪化 電力不足深刻化し1年8カ月ぶり低水準

中国国家統計局と中国物流購買連合会は10月31日、景況感を示す10月の製造業購買担当者数(PMI)が、前月比0.4ポイント低い49.2だったと発表した。好不況を判断する節目の「50」を割り込むのは2カ月連続で、コロナ禍が直撃した2020年2月以来1年8カ月ぶりの低水準だった。
国際的な原材料価格の高騰が続いていることに加え、中国各地で電力不足が深刻化して停電や供給制限が相次いでいるため。コロナからいち早く脱却し、世界経済の回復をけん引してきた中国経済の変調、減速は懸念される。

新500円硬貨の流通開始 最新の偽造防止技術でデザイン刷新

最新の偽造防止技術を取り入れた新たな500円硬貨の流通が11月1日、始まった。500円硬貨としては1982年の発行開始以来3代目で、デザイン刷新は21年ぶり。日銀の本支店から同日午前、金融機関への払い出しを開始した。
新硬貨は2色構造の素材を採用したのが特徴。緑のギザギザや微細文字の加工などに偽造防止効果を高める技術を施した。2021年度は2億枚の発行を予定。

自民単独過半数261議席確保,維新4倍増で第三党に躍進 衆院選

10月31日投開票が行われた衆院選の結果、小選挙区と比例代表合わせた465議席のうち、自民党は選挙前の276議席から15議席減らしたものの、単独で過半数(233議席)を上回る261議席を確保した。野党第一党の立憲民主党は選挙前の109議席を大きく下回り96議席にとどまった。日本維新の会は選挙前の11議席から4倍弱増やし41議席を獲得し、第三党に躍進した。
公明党、国民民主党は選挙前からそれぞれ3議席増やし、れいわ新選組も2議席増やした。立憲民主党との候補者の一本化を進めた共産党は2議席減らした。社民党は現行制度になって初めて比例代表で議席を得られなかった。沖縄2区で当選を決め、選挙前と同じ1議席は確保した。
政権選択選挙を掲げて候補者の一本化を進め、万全の布陣で臨んだ選挙のはずだった野党連合。結果は思いもよらぬ敗北。立憲民主党内からは「完全な敗北」として、枝野氏ら執行部の責任を問う声が出ている。

天皇賞・秋 エフフォーリア 3歳馬19年ぶり盾制覇の偉業

競馬の「第164回天皇賞・秋」(G1、芝2000m)は10月31日、東京競馬場で行われ、3番人気で今年の皐月賞馬エフフォーリア(牡3、鹿戸厩舎)が古馬との初対戦を制し、G1・2勝目を飾った。3歳馬として19年ぶり4頭目の天皇盾獲りを果たした。鞍上の横山武史騎手(22)は、先週、菊花賞をタイトルホルダーで制したのに続き、2週連続のG1制覇で、同レース史上初の親子3代制覇を成し遂げた。
なお、1番人気で昨年の3冠馬(皐月賞・日本ダービー・菊花賞)コントレイル(牡4、矢作厩舎)は2着、2番人気のグランアレグリア(牝5、藤沢和厩舎、G1・5勝)は3着だった。

岡山大と東大 イネの安定多収に必須のケイ酸チャネルの構造解明

岡山大学、東京大学の共同研究グループは10月29日、イネ由来ケイ酸チャネルLsi1タンパク質の立体構造を高解像度で解明し、その選択的吸収分子メカニズムを突き止めたと発表した。これにより、Lsi1タンパク質を立体構造に基づいて改変、コントロールできれば、安定・安全な作物の多量収穫・生産に役立つことが期待されるという。

米FDA ファイザー製ワクチンの5~11歳の接種承認

米FDA(食品医薬品局)は10月29日、米国の製薬大手ファイザーが開発した新型コロナウイルスワクチンの5~11歳に対する使用を承認した。FDAの諮問委員会はこれに先立ち、メリットがリスクを上回るとして、同年齢層への接種を勧告していた。
米国内の5~11歳の子どもは約2,800万人。今回ワクチン接種が承認されたことで、子どもの感染拡大を抑制する有効な手段になるとみられる。