菅首相の任期満了の9月末での退陣意向表明を受け、自民党総裁選の動きが急に慌しくなってきた。石破茂元幹事長は9月3日、これまで出馬に慎重な考えを示してきたが一転、出馬を検討する考えを示した。河野太郎規制改革担当相も出馬を検討する見通しだ。河野氏もこれまで自身の出馬について、「まずワクチン接種、いまの仕事をしっかりやりたい」として慎重だった。このほか、高市早苗前総務相も出馬に意欲をみせている。総裁選にはすでに岸田文雄前政調会長が出馬表明している。
渋沢栄一 新1万円札の印刷始まる 24年度から流通
肖像画に「近代日本経済の父」と呼ばれ、明治から昭和にかけて産業界をリードした渋沢栄一が描かれた、新しい1万円札の印刷が9月1日、始まった。2024年度から流通が始まる。
偽造防止のために20年ぶりに刷新された新札では、最先端の技術を用いたホログラムなどが使われているほか、額面の数字がこれまでより大きくなっているという。
五千円札には女子教育の先駆者とされ津田塾大学の創始者である津田梅子、千円札には破傷風の治療法を開発するなど「近代日本医学の父」といわれる北里柴三郎が採用され、いずれも2024年度の上半期から流通する予定。
パラ自転車女子個人ロードで杉浦佳子2冠 50歳で偉業
東京パラリンピック第11日の9月3日、自転車の女子個人ロードレース(運動機能障害C1~3)で50歳の杉浦佳子が個人ロードタイムトライアルに続いて金メダルを獲得した。45歳の時、自転車レースで転倒し、右半身のマヒや記憶障害を負った。リハビリを兼ねて続けた自転車競技で頭角を現し、2018年世界選手権のタイムトライアルで優勝している。
パラ競泳 鈴木が50自で銀,5個目メダル 山田も50背で銀
東京パラリンピック第10の9月2日、競泳男子50m自由形(運動機能障害S4)の鈴木孝幸が銀メダルを獲得した。今大会出場全5種目でメダルを取り、通算10個目。
女子50m背泳ぎ(運動機能障害S2)の山田美幸も2位を確保。日本の史上最年少メダリストとなった100mに続いて2つ目の銀メダルを獲得した。
世界の認知症患者5,520万人 50年に2.5倍の1.39億人に
世界保健機関(WHO)の試算によると、世界全体の認知症患者は2019年時点で5,520万人に上っている。今後も増え続け、2030年に7,800万人、そして2050年には1億3,900万人と、2019年の約2.5倍に達すると予測している。
高齢社会の進行で避けられないことだが、幅広い世代が不公平感なく過ごすには、公的介護制度はじめ社会全体で患者や家族を支える、充実した仕組みづくりが不可欠だ。超高齢社会を迎えている日本だけに、いつまでも課題の先送りは許されない。
世界の気象災害 50年で5倍に 干ばつ・洪水1万1,000件超え
世界気象機関は9月1日、1970年から2019年までの過去50年間の世界の異常気象による被害についてレポートを公表した。これによると、干ばつや洪水など10年ごとの災害件数は5倍になり、50年間で1万1,000件を超えた。また、気象警報システムの進化などによって、死者は減少しているものの、合わせて200万人以上が死亡し、3兆6,000億ドルの経済損失が発生したという。
今後について、「気候変動によって世界の多くの地域で異常気象はさらに多く、深刻になる」と警告している。
菅首相 急転!総裁選不出馬表明 官邸・自民党内に衝撃
9月3日開かれた自民党の臨時役員会で、前日まで再選に向け出馬に意欲を示していた菅首相が急転、「新型コロナウイルス対策に専念したい」とし、「総裁選に出馬しない」旨、表明した。これに伴い、菅氏は任期切れとなる9月末で首相を退陣することになる。
病気に倒れた安倍首相の後を受け、7割近い支持率でスタートした菅内閣だったが、後手後手のコロナ対応の印象を拭えず、コロナ感染拡大防止とは完全に矛盾し、世論に逆らったオリンピック強行で遂に失点を挽回できないまま、1年で幕を下ろす。
自民党総裁選は9月17日告示、同29日投開票の予定で、内閣支持率の低迷下にあっても、菅氏は官邸はもとより党執行部にも続投の強い意思を明確に伝え、再選に意欲を見せていた。わずか1日の間に果たして「総裁選出馬」から「不出馬」を決断させる決定的な出来事があったのか?闇の中だ。
パラ車いすテニスで諸石・菅野ペアが銅メダル獲得
東京パラリンピック第9日の9月1日、車いすテニスの混合上下肢障害ダブルスで、諸石光照(54)、菅野浩二(40)のペアが銅メダルを獲得した。上半身にも障害がある選手によるこの種目が2004年アテネ大会で実施されて以来、日本勢初のメダル。
午後9時前に始まった3位決定戦の試合は、雨のため中断。屋根のあるセンターコートに移って深夜に再開された。同ペアはフルセットにもつれ込む接戦となったが、7-5、3-6、7-5で英国ペアを退け、翌日早朝にまで及んだ熱闘を制した。
変異ウイルス「ミュー株」国内初確認 ワクチンに影響も
厚生労働省の調べによると、6月下旬と7月上旬に成田・羽田の空港検疫所で陽性と確認された40代と50代の女性2人が変異ウイルスの「ミュー株」に感染していたことが分かった。国内でミュー株が確認されたのは初めて。
ミュー株は南米や欧州で報告され、世界保健機関(WHO)は8月30日、ワクチンの効果や感染力に影響を与える可能性などがある「VOI(=注目すべき変異株)」に位置付けている。今年1月にコロンビアで初めて確認されて以降、30カ国以上で感染が確認されている。
新型コロナの累計感染者150万人超え 感染スピード加速
日本国内で確認された新型コロナウイルスの感染者が、累計で150万人を超えた。驚くのがデルタ株の広がりによる感染スピードの速さ。国内の累計感染者数が50万人から100万人を超えるまでにかかった日数がおよそ4カ月だったが、今回100万人から150万人を超えるまでに要した日数はわずか26日だった。連日、新規感染者数が過去最多を更新し続けたことで分かるように、急速に感染者が増えた様子が数字に表れている。