地球温暖化により災害の頻発に加え、津波にも大きな影響が出る可能性があることが分かった。南海トラフの巨大地震によって被害が想定される地域で海面上昇の影響について専門家が試算したところ、津波が陸地を駆け上がる「遡上高(そじょうだか)」の上昇幅は、場所によっては海面の上昇幅の2倍以上に達するという。
海面上昇について、気象庁などは追加的な対策を取らず、今世紀末に気温が4度前後上昇した場合、日本付近では平均でおよそ71cm上昇する可能性があるとしている。
東北大学災害科学国際研究所の研究グループの試算では、マグニチュード9クラスの巨大地震が起きた場合、被害想定地域全体の浸水面積は、徳島市で17%、和歌山市で8%、高知市で4%増えた。さらに津波の遡上高は、和歌山市の市街地ではこれまで6m余りとみられていたが、7.6mへと1.5m以上高くなった。すなわち海面の上昇幅71cmの2倍以上となる。
「子どもの利益尊重」へ転換を こども庁創設へ原案
立憲民主党代表選4氏の争い 11/30投開票 フルスペックで実施
ベトナムのコロナ新規感染者1万人超え 9月下旬以来
ベトナム保健省は11月18日、新型コロナウイルスの1日当たりの新規感染者が1万223人に上ったと発表した。1万人を超えたのは9月下旬以来。感染の中心地は南部の最大都市ホーチミン市だが、北部の首都ハノイでもじわじわと感染者数が増えており、警戒を強めている。
同国の新規感染者は10月中旬に1日3,000人程度まで減少。それまでの厳格な規制を徐々に緩め、流行の中心地ホーチミン市からの移動が可能になったことで、感染地域が全国に広がった。同国のワクチン接種を完了した人の割合は4割弱にとどまり、とくに地方での接種が遅れている。
同国政府は”ウィズコロナ”の方針を示しているが、医療体制が脆弱なこともあり、新規感染者の拡大に伴う経済活動への影響が懸念されている。
日本政府 石油の国家備蓄の放出検討 備蓄目標下げる案浮上
雇用調整助成金 特例措置 22年から上限額を段階的に引き下げ
日本 経済対策に過去最大の55.7兆円 個人・事業者に給付金
政府は11月19日の臨時閣議で、人や事業者を支援する給付金を柱とする経済対策を決めた。財政支出は過去最大の55.7兆円、民間資金も入れた事業規模は78.9兆円に上り、経済対策としては過去2番目に膨らんだ。
財政支出のうち、融資や地方の支出を除いた国費は43.7兆円で、政府はこのうち31.9兆円を26日に閣議決定する補正予算案に計上。12月開会の臨時国会に出し、年内成立を目指す。内閣府は19日、今回の対策は実質国内総生産(GDP)を5.6%押し上げる効果があると説明している。
対策の最大の目玉は、コロナ禍で打撃を受けた個人や事業者向けの給付金。個人向けでは、親の年収などの基準を満たす18歳以下の子どもに1人あたり10万円相当を配り、所得が低い住民税非課税世帯にも10万円を支給。生活が苦しい学生にも給付金を出す。事業者向けでは、売り上げが30%以上減少した事業者らに、地域・業種を限定せず、30万~250万円を支給する。観光支援策「GoToトラベル」は2022年1月中旬以降の再開を目指す。失業を抑える雇用調整助成金の特例措置は、業績が悪化した企業向けの助成水準を2022年3月末まで維持する。
日本 ワクチン2回接種完了75.7% カナダ抜きG7トップに
10/1時点の大卒内定率71.2% 前年比上昇もコロナ前には届かず
厚生労働省と文部科学省は11月19日、2022年春卒業予定の大学生の10月1日時点での就職内定率が71.2%になったと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、内定率が大幅に下落した前年同期の69.8%に比べ1.4ポイント上昇した。
内定率を男女別にみると、男子が前年同期比1.9ポイント高い70.7%、女子が同0.8ポイント高い71.7%だった。文系・理系別では文系が2.1ポイント上昇し70.8%、理系が1.9ポイント低下し72.6%だった。
地域別では関東の77.6%が最も高かった。以下、近畿(73.6%)と中部(73.3%)で上昇した一方、北海道・東北(63.9%)や中国・四国(55.4%)、九州(60.0%)はいずれも下がった。
ただ、コロナ前の2019年(76.8%)と比べると5.6%低い水準にとどまり、本格回復にはいま一歩。とはいえ、リーマン・ショック後では4番目に高い水準だった。
大谷翔平 ”満票”でMVP獲得「支えてくれた人に感謝したい」
米大リーグ機構は11月19日(日本時間)、今季のアメリカンリーグMVP(最優秀選手)にエンゼルスの大谷翔平(27)が満票で選出されたと発表した。全米を席巻した投打の「二刀流」を称える最高の栄誉に輝いた。
日本人選手のMVP受賞は、2001年のイチローさん(当時在籍球団:マリナーズ)以来2人目の快挙。満票での受賞は、ア・リーグでは2014年のマイク・トラウト(エンゼルス)以来となる。MVPの満票での選出は史上19人目。
受賞発表後、大谷選手は「すごくうれしいです。支えてくれた皆さんに感謝したい」と喜びを語り、「また来年頑張ろうという気持ち」と一層の活躍を誓った。
MVPはアメリカン・リーグ、ナショナル・リーグとも、レギュラーシーズンの成績をもとに、全米野球記者協会所属の各球団担当記者2人ずつ計30人の投票によって選出される。