国立がん研究センターは11月10日、全国で2005~2008年にがんと診断された患者約12万人の10年後の生存率は、様々な部位のがん全体で58.9%だったとの集計結果を発表した。前回集計の2004~2007年より0.6ポイント上昇した。がんの診断や治療の技術は進歩しており、生存率は、データを取り始めた1990年代から延び続けている。
部位別では、前立腺が99.2%と最も高く、乳房87.5%、甲状腺86.8%、大腸が69.7%、胃が67.3%、肺が33.6%、肝臓が17.6%、すい臓が6.6%などだった。
瀬戸内寂聴さん死去 99歳 文化勲章受章 自我に目覚める女性
女性の業を描いた小説や文学者・宗教者の評伝、「源氏物語」の現代語訳など幅広い作品で知られる作家で、文化勲章受章者の瀬戸内寂聴(せとうち・じゃくちょう)さんが11月9日、心不全のため京都市内の病院で亡くなった。99歳だった。お別れの会を予定しているが、日取りなどは未定。
妻子ある不遇な作家との恋愛を題材とした自伝的小説「夏の終わり」で女流文学賞を受賞。自我に目覚める戦後の新しい女性の先駆者として幅広い人気を集めた。1973年に得度、法名・寂聴を名乗り、それまでの瀬戸内晴美から瀬戸内寂聴に変えた。京都に「寂庵(じゃくあん)」を構え、30年以上にわたり法話(月1回程度)を続けてきた。「性」と「老い」をテーマにした作品を著す一方、光源氏に焦点を当てた新しい視点で現代語訳「源氏物語」に取り組み、全10巻はミリオンセラーとなり、ブームとなった。
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石川県のブランドガニ「輝」初競りで500万円の超高値
石川県金沢市のかなざわ総合市場で日本海の冬の味覚・ズワイガニの初競りが行われ、同県漁業協同組合が今年から独自にブランド化した「加能ガニ」の最高級ランクの雄ズワイガニ「輝(かがやき)」第1号に500万円の値が付いた。落札したのは、温泉旅館「百楽荘」の料理長だった。
今回の競り値500万円は、2019年に鳥取市で落札され、ギネスの世界記録に認定された「競りで落札された最も高額なカニ」の「五輝星(いつきぼし)」に並んだ。今回の初競りで輝に認定されたのは、水揚げされた雄ズワイガニのうちわずか1匹だった。
輝の認定基準は重さ1.5以上、甲羅の幅14.5cm以上で、すべての脚が揃い、甲羅が硬く身が詰まっていることなど。
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コロナ対策分科会「医療ひっ迫」重視 新たな指標で合意
日本政府は11月8日、新型コロナウイルス感染症対策分科会を開いた。緊急事態宣言などの目安である新型コロナウイルス感染状況の指標について、新規感染者数をを重視したこれまでの「ステージ」分類を改め、医療のひっ迫状況をより重視し「レベル」分類で示すことで合意した。指標を改めるのは、国民の7割超でワクチンの2回接種が済み、重症化リスクが一定程度低減したとみられるため。
専門家側は、医療提供体制のひっ迫状況に応じ「レベル0~4」で示す新たな指標を提案。例えば、深刻度合いが上から2番目の「レベル3」については、重症者向け病床使用率50%以上の状況と位置付け、具体的には緊急事態宣言も必要とする。新規感染者数は判断の参考値とする。