パラオ・ペリリュー島 集団埋葬地で日本兵の遺骨収集開始

厚生労働省はこのほど、太平洋戦争(1941〜1945年)の激戦地、パラオのペリリュー島の集団埋葬地で遺骨収集に乗り出した。埋葬地は島中央の密林で、12月9日は2柱の遺骨を収集した。厚労省は1,086人を埋葬したとする米国側の資料を確認しており、15日まで現地で活動する。
ペリリュー島では、駐留していた水戸歩兵第二連隊など約1万人の日本兵が戦死し、いまだに約2,400柱が眠るとされる。

パリ・ノートルダム大聖堂 5年ぶり公開 再開へ式典

2019年4月に火災で大規模な被害を受けたフランス・パリのノートルダム大聖堂で12月7日、約40カ国の国家元首を含む約1,500人が参列し、一般公開の再開を祝う式典が行われた。パリのシンボルの一つである大聖堂は8日から入場が可能となった。修復の費用は約7億ユーロ(約1,100億円)で、寄付金は世界約150カ国から集まった。

7〜9月GDP改定値 上方修正 年1.2% 住宅投資, 輸出など寄与 

内閣府がまとめた7〜9月期の国内総生産(GDP、季節調整値)の改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.3%増、年率換算では1.2%増だった。11月時点の速報値(0.2%増、年率換算0.9%増)から上方修正された。
企業の設備投資が速報値の前期比0.2%減から0.1%減に、住宅投資が0.1%減から0.4%増にそれぞれ上方修正された。GDPの半分以上を占める個人消費は、0.9%増から0.7%増に下方修正された。輸出は0.4%増から1.1%増に上方修正。公共投資は0.9%減から1.1%減に下方修正された。

24年1〜11月「後継者難」倒産430件 年間最多更新確実

東京商工リサーチのまとめによると、11月の「後継者難」倒産(負債額1,000万円以上)は前年同月比12.8%減の34件にとどまり、2カ月ぶりに前年を下回った。しかし、1〜11月累計では8.0%増の430件に達し、通年で最多の2023年(430件)に並び、2024年は年間で最多更新が確実になった。
後継者難倒産のうち、最多は代表者「死亡」の239件(前年同期比29.8%増、構成比55.5%)で、半数を超えた。産業別では最多は建設業の99件(同5.3%増)。建設業は元々、職人不足が顕在化している中、後継者不足も深刻さを増している。
資本金別では1,000万円未満が260件で全体の6割(構成比60.4%)を超えている。負債額別でみると、「1億円未満」が前年同期比2.3%減の288件と、全体の6割(構成比66.9%)以上を占めた。ただ、「1億円以上5億円未満」は124件(同39.3%増)、「10億円以上」が7件(同133.3%増)、「5億円以上10億円未満」が11件(同±0.0%)と続いている。

2歳牝馬女王はアルマヴェローチェ 競馬の阪神JF制す

2歳牝馬女王決定戦、第76回阪神ジュベナイルフィリーズ(JF、G1、1600m芝、18党頭出走)は12月8日、京都競馬場で行われた。今年は米国からの参加に加え、事前レースでの傑出場不在で人気が割れ、混戦模様だった。5番人気のアルマヴェローチェ(岩田望来騎乗)が直線、力強い末脚を披露し、1分33秒4で優勝。G1で重賞初勝利を飾り、1着賞金6,500万円を獲得した。岩田騎手、上村洋行調教師ともこのレース初勝利。
2着は1馬身1/4差で8番人気のビップデイジー、3着は7番人気のテリオスララ。1番人気に支持されたブラウンラチェットは直線伸びず、16着に敗れた。

ヴィッセル神戸 J1連覇 最終節3−0 今季天皇杯と2冠

サッカーJ1でヴィッセル神戸が2連覇を達成した。神戸市のノエビアスタジアム神戸で12月8日行われた最終節で湘南ベルマーレを3−0で下し、勝ち点を72に伸ばし連覇を決めた。神戸が敗れれば優勝の可能性を残していた2位広島、3位町田がいずれも敗れ、最後は神戸が突き離した。神戸は11月の天皇杯全日本選手権優勝に続く今季2冠となった。リーグ連覇は6クラブ目。
神戸は主力のベテラン勢と成長力のある若手がバランスよく組み込まれ、ピッチで意思統一され、メンバーが欠けても大幅に戦力を落とすことがなかった。

シリア アサド政権崩壊! 大統領は家族とロシアに亡命

11月下旬以降、攻勢を強めていたシリア反政府勢力は12月8日、首都ダマスカスを制圧し、アサド政権は崩壊した。アサド大統領は後ろ盾となっていたロシアに亡命したと伝えられる。
シリア国営テレビは「独裁者アサドを打倒した」と発表。親子2代、半世紀余りに及んだアサド政権は遂に崩壊した。ロシエ国営タス通信は、アサド大統領がロシアの首都モスクワに到着したとし、ロシア大統領府の情報筋の話として、ロシア政府がアサド大統領と家族の亡命を認めたと報じている。

京都・千本釈迦堂 師走伝統行事「大根だき」無病息災願う

京都・千本釈迦堂(所在地:京都市上京区)で12月7、8の両日、大きな釜で炊いた大根を食べて無病息災を願う師走の伝統行事「大根だき」が行われた。
両日、境内には直径およそ1mの大きな釜が用意され、大根が油揚げと一緒に炊き上げられた。朝から同境内には長い行列ができていた。訪れた人たちは、1杯1,000円で振る舞われる、湯気の立つお椀を受け取ると出汁がしっかりと染み込んだ大根を頰張り体を温めていた。
大根だきは、釈迦が”悟り”を開いた日を祝う行事で、鎌倉時代に始まったとされる。

広島大病院など 歯周炎で骨喪失 再生へ移植用材料開発

広島だ病院と九州大発の医療ベンチャー、サイフューズ社(所在地:東京都)は12月5日、歯周炎で失った骨などの組織を再生させる移植用材料を開発したと発表した。同社はバイオ3Dプリンターを使って細胞塊を積み重ね、約5ミリ角の移植用材料を作製することに成功。歯周組織を欠損させたラットに移植し、約1カ月で骨や靭帯などが形成されたことを確認したという。今後、人での臨床研究を計画している。

姫路城 26年春から18歳未満無料に 大人は値上げへ継続検討

兵庫県姫路市は12月6日、世界遺産・姫路城の入場料について、2026年春ごろから18歳未満を無料とする方針を明らかにした。より多くの子どもたちに姫路城を訪ねてもらい、世界遺産の保存と継承に関心を持ってもらうのが狙い。現行は小中学性と高校生が原則300円だが、関連条例の改正で無料にする。
入場料を巡っては清元市長が6月、国際会議で、「外国の人は30ドル払ってもらい、市民は5ドルくらいにしたい」と発言。城の維持管理費を確保するため、18歳以上について、市は市民以外を現行(1,000円)の2〜3倍となる2,000〜3,000円にする方向で検討している。市によると、昨年度の入場者は147万9,567人で、18歳未満の有料入場者は11%の17万7,212人だった。